2022/11/19
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<気密性能C値が無ければ「床下漏気調査」を!>についてお話をします。
今日のお話は
今から家を建てる人に
どの様な断熱等級であっても
気密性能C値を
最低でも1.0未満にしませんか?
というお話などをしてみます。
下記資料①は
最近よく断熱等級のお話の時に使用します。
上記資料①の表の中に
等級4と記載されている所を見て下さい。
そこには
2025年義務化予定と書かれていますが
既に義務化がされました。
この等級4の断熱性能は
UA値が0.87になっています。
この数値は
広島市の一般的な殆どの分譲住宅では
既にクリアしている数値と思います。
なので
分譲業者(売主側)の考え方として
すでに2025年の断熱性能をクリアしているから
今迄通り施工をされると考えますが
分譲住宅の販売戦略で
断熱等級5を飛ばして断熱等級6で
建てられている新築分譲住宅も建ち始めています。
そんな住宅業界でも
断熱等級UA値の様に
国土交通省が
気密性能の数値を発表しないので
気密性能C値については
無頓着と言うより無視する事を
分譲業者は決め込んでいるみたいです。
何故ならば
気密性能のC値は
机上の計算では出て来ません。
現場での
「気密測定」が必須になるからです。
その為に
「気密測定」には追加の費用が必要になります。
つまり
気密性能C値の数値を表に出す場合
売主(工務店)側の出費が増えるという事になります。
追加費用として必要なのは
気密シート張りや「気密測定」の費用です。
単純計算で言われている金額は
坪当たり1万円アップです。
延べ床面積が30坪で有れば
30万円の追加という事になります。
この追加を
売主(工務店)側が
(1万円 / 坪当たり)をどう考えるか?
まぁ
分譲業者(売主側)は
2025年の省エネ義務化に
適合させているのだから
断熱等級4の
新築分譲住宅で十分と考えて
気密性能については
無視と決め込むでしょうね!
と考えた場合
買主側自身の出費で
購入された建物の「気密測定」を実施して
気密性能C値を把握し
気密性能アップの為の
リカバリー補修を実施した後に
再度「気密測定」を実施すれば
ハッキリとした数値が比べられます。
この様な方法で
気密性能を数値的にアップさせるには
それなりの費用が掛かりますが
元々
高断熱・高気密住宅で
建てられていない住宅に
「気密測定」までする必要か?
費用対効果を考えれば
私見として必要無いと思います!
ここで
簡単に出来て費用も比較的安い値段で実施できるのが
「床下漏気調査」です。
ただし
「気密測定」は実施しませんが
「床下漏気調査」で使用する
フォグマシーンから噴出されるスモークが
床のすき間から室内に入り込む様子が
直接見られます。
その個所を
一液性の発泡ウレタンを充填する等の処理をすれば
気密性能も自ずと上がり
尚且つ
床下の外気が室内に入らない様にする事が出来ます。
たったこれだけを実施する事だけで
気密性能の数値は出ませんが
気密性能は必ずアップし
冬期に床下の冷たい外気が入らなくなると考えます。
気密性能の数値は出ませんが
気密性能がアップした事が分かる
簡易的な方法で
確認出来る方法が有ります。
如何でしたか?
今日の纏めとして
新築分譲住宅を購入される時に
売主側の方で
「気密測定」を実施されていて
C値が1.0を切っていれば
多分
足元が冷える事は
ほぼ無いと考えますのでOKですね!
もし
「気密測定」を実施していなかった場合は
「床下漏気調査」を実施して
床下断熱材のリカバリー補修をお勧めします!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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