2023/01/07
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<家を計画する時に考えて欲しい事②として>についてお話をします。
今日のお話は
前回に続いて家を計画する時に
考えて欲しい事を簡単にお話します。
前回のお話は
「断熱性能」「気密性能」と
「開口部の日射取得と遮蔽」
についてのお話をしました。
その中で
「気密性能」については
ただ単にC値1.0以下と書いただけで
「気密性能」の重要性を
何も書いていなかったので少し付け足します。
前回の資料①の様に
ただ単に
「断熱等性能等級」を良くしただけでは意味が無く
「断熱等性能等級」に伴って
「気密性能」を上げていかなくてはなりません。
つまり
「断熱等性能等級」と「気密性能」の両輪が揃う事で
初めて
目指す「高性能住宅」になるのです。
この事を
前回のブログに書き忘れていたので
補足しておきます。
今日の
家を建てる時に考えて欲しい内容は
ズバリ「耐久性能」です。
この「耐久性能」で
特に二つの事を考えて欲しいのす。
一つ目は
「外壁通気構法」を必ず施工する事です。
この「外壁通気構法」は
外壁の妻側(ケラバ側)に
通気出口金物が設置されていない事が多いのです。
つまり
外壁通気が完結されていないのです!
更に
バルコニーと外壁の取り合いや
玄関ポーチ軒天と外壁の取り合い部分も
同じ以上に完結されていません。
何故
「外壁通気構法」の設置が必要なのか?
簡単に説明すると
室内からの湿気が外壁通気に入り
その外壁通気を通って外部に
排出されなければならないのですが
通気出口金物が設置されていなければ
外壁通気内に湿気が溜まり
結露やカビの発生を助長させ
結果的に
構造材などを腐朽させてしまい
建物の耐久性を落としてしまいます。
二つ目は
「防蟻方法」です。
今一般的に使用されているのは
有効期間が5年と短い農薬系の防蟻処理材です。
これには3つの問題点が有ります。
問題点①として
最初の建設中であれば
床から1mの高さの外壁まで防蟻処理ができますが
その5年後には
外壁部分の1m部分には
防蟻処理材が再塗布出来ないのです。
問題点②として
5年毎に
防蟻処理をしなくてはならないので
その度に防蟻処理費用がかかります。
問題点③として
人が住んでいる中で
外壁以外の床下に
5年毎に再塗布しなくてはなりません。
農薬なので
人には・・・・
よろしくない事は分かりますよね!
上記の様なデメリットが無い
防蟻処理材が有ります。
それは
「ホウ酸」を使用した防蟻処理方法です。
この防蟻処理材には
一つだけデメリットが有ります。
初期費用が
農薬系と比べて少し高いですが
メリットを考えれば
高いとは思われないと考えます。
後は
人には無害ですし
最初に一度だけ
防蟻処理を実施するだけでOKです。
さらにメリットとして
屋根材などの
構造材全てに散布する事が出来るので
今
日本中に広がりつつ有る
屋根からも被害をもたらす
「アメリカカンザイシロアリ」にも対応できます。
今日の纏めとして
建物の「耐久性能」に必要な事は
「外壁通気構法」と「防蟻処理」の重要性をお話しました。
その内「防蟻処理」方法として
「ホウ酸」を使用した方法をお勧めしました。
と言う事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不具合事象の有無を調査するのではなく、
もし不具合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊