2023/03/24
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<現場発泡ウレタン工法のメリットとして!>についてお話をします。
今日のお話は
現場発泡ウレタン吹付工法のお話です。
下記写真①は
築10年のお宅にお伺いした時に
コンセント部分に風速計を当てて
床下からの外気が
室内にどれだけ入って来ているかを
計測してみました。
何と
今回計測した最大数値は
1.77m/sが計測されました。
以前のブログで
ISO7730(寒さを感じない室内条件)として
平均気流速度(風速)は0.15m/s
の数値から考えて見たら
1.77m/sの数値は
大変大きな数値という事が分かります。
実際に
手のひらをコンセント部分に当てると
ハッキリと
外気が入って来る事が感じ取れました。
上記写真①の
数値を計測したコンセントの位置は
間仕切り壁部分のコンセントで
外壁面に有る
コンセント部分を計測した時は
数値はゼロでした。
最初は
何故だろうかと考えていたのですが
外壁面の断熱材は「現場発泡ウレタン」を
吹き付けていたのです。
上記写真②は
断熱充填検査時の
現場発泡ウレタン吹付の写真です。
この写真を
見ても分かる様に
発泡ウレタンを吹き付けている
床部分を見て下さい。
すき間が全然無い事が分かります。
上記写真②には
コンセントボックスは有りませんが
実際は
発泡ウレタンを吹付ける前に
コンセントボックスや電気配線をしますので
コンセント廻りには
床下からの外気が入って来れないのです。
ゆえに
外壁側のコンセントに風速計を当てても
計測出来なかったのです。
この事から
壁・屋根部分を
現場発泡ウレタン吹付工法にした場合は
床断熱工法で施工する時は
床下地を気密テープで気密施工をするか
又は
基礎断熱工法にすれば
現場発泡ウレタン工法の建物は
気密が取れやすいと言う事が分かりますね!
ただし
一般的な
100倍発泡(ウレタンA種3)の場合は
熱伝導率が
0.034w/mkですので
グラスウール10kと同じ数値から考えて
省エネ基準で言えば
100倍発泡(ウレタンA種3)単独で使用する場合は
2030年の省エネ基準の
ZEH基準でUA値0.60までかな?
今日の纏めとして
現場発泡ウレタン吹付工法の場合は
風速計で計測しても分かる様に
気密性能が取れ易いという事が分かりますが
現場発泡ウレタン吹付工法の
欠点に「スキンカット」の問題が有りますので
お勧めはしませんけどね!
という事で
今日のお話は参考になったでしょうか?
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不具合事象の有無を調査するのではなく、
もし不具合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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