2023/10/05
今回は、<硫酸塩土壌には石灰を撒けば中和される?>についてのお話です。
今日のお話は
電話相談で受けた床下束石の
劣化事象の話から展開したお話です。
下記写真①は
床下束石にひび割れが入っている写真です。
この様に
住宅診断時に
束石にひび割れが入っている
築古の既存住宅は比較的多いですね!
そもそも何故
束石にひび割れが発生するのか?
地震が原因なのか?
いいえ地震では有りません!
原因は
湿気と床下の土に硫酸塩が
含まれている事が原因です。
ひび割れが発生するメカニズムは
何度もブログに書いていますが
極簡単に説明すると
雨水などが浸透した
硫酸塩を含んだ床下の土の湿気が
毛細管現象によって基礎、束石に吸い上げられた際に
硫酸塩が濃縮されて表面に結晶が出来ます。
この結晶が針状結晶です。
つまり
針状結晶が発生している束石の表面は
濃縮した硫酸塩が付着しているという事になります。
ゆえに
この針状結晶がひび割れの原因と考えています。
直接の原因は
硫酸塩を含んだ床下の土です。
話を戻して
電話相談の内容は
針状結晶による束石のひび割れや
下記写真②の様に
跡形もなくなってしまっている束石を
取り替えるリフォーム工事を実施して
対策として
硫酸塩を含んでいる床下の土に
石灰を撒いたのですが問題は有りませんか?
と言う相談でした。
正直なところ
この電話相談を聞く迄は
硫酸塩土壌の対策を考えた事が無かったですし
石灰を撒いて
床下の土壌を中和させる発想も無かったです。
目から鱗でしたが
果たして床下土壌の上に石灰を撒くだけで効果が有るのか?
この疑問が脳裏に直ぐ浮かんだので
石灰を撒く程度によって効果が違うと思いますので
どこ迄中和されて
効果が有るのか迄は分かりません!
と回答させて頂きました。
今日の纏めとして
住宅診断の仕事をしだしてから
10年近くなりますが
まだまだ
考えた事も無い様な電話相談が有るとは・・・・。
という事で
今日のお話は如何でしたでしょうか?
Y&Y設計事務所は
「住宅診断」を実施して
沢山の不具合事象を見ていますので
これらの
不具合事象を少しでも減少させる為に
既存住宅の場合は
「住宅診断」は必須ですよ!
注文住宅の場合は
「新築各工程検査」や
「プラン思い込み図面チェック」を
費用対効果の事も考えて依頼してみませんか?
依頼する事で
少しでも不安(泣き寝入り)を少なくしませんか?
勿論
設計事務所として
住宅の設計相談もOKですよ!
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
昨日のウォーキング
距離7.8km 10400歩
トータル
距離156.5km 212813歩