2020/08/17
今回は、<不同沈下の可能性を予測する不適合事象>についてのお話をします。
中古住宅の建物廻りを見ただけで、
ある程度高い割合で不同沈下の可能性を予測する事が出来ます。
このブログにも何回か記載している事ですが、
最初に敷地の廻りに、崖又は法面の有無を確認します。
これが、基本中の基本です。
敷地の環境を見た後に、
上記の不適合事象写真の様な2.00㎜以上のひび割れが、
東西、又は南北に1か所でも確認出来れば、不同沈下の可能性が有ります。
もし、対で確認出来れば、不同沈下がほぼ確定と考えて良いでしょう!
(ただし、傾斜の程度は、それぞれ程度が違いますので、許容範囲の場合も有ります。)
この事だけでも知っていれば、
ひび割れ幅が1.00㎜位でも同じように不同沈下の可能性を考えるのも良いと思います。
不同沈下にも色々有って、
建物全体が不同沈下する場合と、
部分的に不同沈下する場合が有ります。
部分的に不同沈下する基礎ひび割れの方が、
ひび割れ幅が広くなる傾向が有ります。
後は、それなりの心積もりをして、住宅診断を依頼して下さい。
床・壁の傾斜数値と傾斜傾向がハッキリと分かります。
(私の様な傾斜図面を作成するインスペクターに依頼して下さいね!)
傾斜結果が分かれば、
リフォーム工事の範囲及び予算も立てやすくなります。
6/1000以上の傾斜が広い範囲で確認された場合で、
不同沈下が止まっている建物でなければ、
鋼管圧入工法などの基礎ベース下に、
鋼管杭を圧入して床を水平に戻す工事などが必要になりますので、
その予算を考える事も必要になります。
今回は、これで終わります。
※追伸として
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。