Y&Y設計事務所
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不同沈下による建物への影響として

今回は、<不同沈下による建物への影響として>についてお話をします。

建物の不同沈下には

大きく分けて

二つの不同沈下が有ります。

一つ目は

建物全体が同じ傾斜で不同沈下している場合と

もう一つは

部分的に不同沈下している場合が有ります。

今回は

部分的に不同沈下している

建物についてお話をします。

例えばとして

建物の中央から左側だけ地盤が沈んだとします。

これは

切り盛りした造成地で多く見られる現象で

建物の左側の敷地部分を

平らにする為に

盛り土をしたと考えられます。

 

ここからこの建物の検証をしてみましょう!

この建物が

部分的に左側が不同沈下した場合に

建物に対する影響を考えてみます。

勿論

右側も左側に引っ張られますので

左側程ではないですが

劣化事象は発生します。

部分的な不同沈下として考えられる事象としては

①建物の左右中央部分の基礎にひび割れが確認される

②1階及び2階床の左側が大きく傾斜が確認される

③左側部分の部屋の壁の傾斜も基本的に左側に傾いている

④外壁も左右中央部分を中心にひび割れが確認される

⑤建具の開閉に不具合が確認される

⑥壁にひび割れが確認される

ハッキリ分かる事象として

上記の6項目が考えられます。

 

ここへ実際に数値を入れて考えてみましょう。

ここで左半分の長さを分かり易くする為に3mとします。

床の傾斜が11/1000有ったとし

つまり33㎜床が左に傾いているとした場合

建物全体がへの字になっている事が考えられます。

 

一般的な木造住宅の建物は

基礎、土台、梁、桁などは水平に建てられ

柱は垂直に建てられています。

水平・垂直を保つ為に筋交いが取り付けられています。

それが「への字」になっている訳ですから

色んな箇所に不具合が発生する事が予想されますよね。

重大な不具合が発生していると考えられる箇所は

構造材(土台、柱、梁、桁、筋交い)の接続部分ですね。

壁、天井を剥がしてみる事が出来れば

ハッキリ分かるでしょうけど

販売物件を剥がす訳には行きません。

しかし

この箇所には

物凄い負荷荷重がかかっていると想定できます。

では

この箇所に負荷荷重がかかった場合はどうなるでしょうか?

考えられる事は

土台、柱、梁などは

ほぞほぞ穴で接合され

カスガイなどの金物で補強されていますが

このほぞに何らかの

例えば

ほぞが外れてしまう事象

補強金物が外れてしまう事象

筋交いが折れてしまう事象

等々が考えられます。

 

この様な建物を

表面だけリフォーム工事をして

床を水平にしたとしても

上記の様な構造的な

不具合を補修しなかった場合を想像してみて下さい。

これに似た建物が

買取再販業者の中古住宅です!

では

どういう状態かと聞かれれば

構造的には

特に接合部分の引っ張られる方の構造材は

凄くピーンと張りつめた状態です。

何か外部からの刺激が加わったら

一気に壊れてしまいそうな状況です。

もし

地震が発生した場合

不同沈下をしていない

構造材が水平・垂直に建っている建物は無事で有っても

果たして

既に構造材の接合部に不具合事象が有る建物が

無事に建っていられるでしょうか?

私はダメと考えますが

皆さんはどう思われますか?

 

繰り返して言います!

床・壁の傾斜には

大きい傾斜も有れば

小さい傾斜も有ります。

傾斜が殆ど無い場合も有ります。

これが

買取再販業者の中古住宅です。

ただし

住宅診断を実施して

床の傾斜等の劣化事象が無ければ

お買い得な中古住宅かもしれません。

ゆえに

中古住宅を契約する前には

必ず

Y&Y住宅検査の「住宅診断」と同じ考え方で

インスペクションを実施するインスペクターに

依頼して下さいね!

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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