2022/01/09
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<雨漏り対策に対する工務店の執念?>についてお話をします。
注文住宅を考えている方へ
条件付き土地を契約する時は
よくよく
工務店の事を確認してから契約をしないと
困った仕様の住宅になりますので
気を付けて下さいね!
今日のお話は
昨年の中旬に
電話相談を受けた相談者様の
相手の工務店が
すごい執念の工務店だった事に
舌を巻いたお話です。
下記のお話は
何日かに跨って
色々と電話で相談を受けた経緯と内容を
話が前後するかもしれませんが
お話をしてみます。
最初
住宅診断の件で
電話で相談を受けた内容が
今から建てる住宅に
外壁通気の排気口が無いので
どの様に対応したら良いかの
簡単な相談?のつもりで聞いていました。
建物の形状などは
片流れ屋根で軒ゼロ
屋根断熱仕様で
長期優良住宅の仕様との事。
で
最初にお答えした内容は
軒ゼロであっても
今では通気金物のメーカーも沢山あるから
設置して貰えばいいのでは?ってお答えしたのかな?
その後に
工務店が
軒樋が有る部分(水下)だけを
有孔ボードで外壁・屋根の通気に対応しているだけで
他の三方は
雨漏り対策の為に
外壁通気の排気口は設置しないという事を聞きました。
変わった事を言う工務店もいるものだなぁ~?
そんな事が
通るはずが無いと思ったのですが・・・・。
でその時に
軒の出が400㎜有る事を聞いたのです。
相談者様が言うには
劣化対策の為に
外壁通気の排気口を設置してもらいたいと伝えても
設置しないと工務店が言い張るとの事。
そこで
その工務店が加入している瑕疵保険法人に
外壁通気金物を設置しなくても
瑕疵保険は申請を引き受けるのかを聞いて見たら?
って返答をしました。
相談者様から確認してもらった時の回答が
右往左往したのですが
最終的には
その工務店に確認して下さいと
逃げてしまったのです。
それから
何日かしてから
色々と検討するのが難しいので
平面図を送って貰ったのです。
図面を検討していたら
軒の出が400㎜の事は聞いていたのですが
改めて
図面を見て気が付いた事は
軒の出が400㎜有れば
妻側外壁通気の件も
妻側の軒裏から水上の方へ
母屋に細工をすれば
それなりに空気が流れるので
棟換気が設置しているのはずだから
外壁通気の問題が解決する事を
相談者様にメールしました。
しかし
それに対しての相談者様からの回答が
なんと
棟換気も設置しないとの事だったのです。
おいおいっ
屋根通気の出口は?
で
また振出しに戻ってしまいました。
そこで
フラット35の木造工事仕様書を調べていたら
なんと
「屋根断熱の通気層への入気等のため、軒裏には通気孔を設ける」と
記載はしているが
出口(棟換気など)の事は何も記載していないでは有りませんか?
なに~
住宅支援機構へ電話して説明したら
2023年度版で
出口(棟換気など)は必要なので
誤解の無い様に書き直しますとの事。
結局
フラットの工事仕様書も当てにならず
最後に
長期優良住宅仕様で有れば
劣化対策の方に何か記載していないかを
色々調べていたのです。
省エネルギー性の仕様の方で
断熱等性能等級の
等級4が基準になっていたので
住宅の品質確保の促進等に関する法律の
温熱環境・エネルギー消費量に関する中の
等級4を調べてみました。
その中に
屋根、外壁の
断熱層の外側に設ける空気の層の両側が
外気に開放されたものと書かれていたので
棟換気口を設置していなければ
長期優良住宅の仕様を遵守していないと考えて
相談者へメールしたのです。
しかし
ここでまたまた改めて
屋根断熱材がウレタン吹付になっていた事が分かったのです。
外壁の断熱材は
セルローズファイバーだったのに・・・・。
屋根断熱材だけをウレタン吹付160㎜にして
結露の発生の防止に有効な措置を
している事が分かったのです。
つまり
棟換気を設置しなくても良い仕様になっていたのです。
うぅ~~・・・・・。
完全にお手上げ状態になってしまいました。
結局
耐久性の対策に必要な外壁通気を
施工しないで
徹底的に雨漏り対策を考えぬいた
この工務店は
ある意味
雨漏り対策に対する工務店の執念だと感じました。
過去に
余程雨漏りで痛い目に遭ったのだろう事が
想像できますね!
でも
お客様の為の家造りでは有りませんよね!
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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