2021/10/26
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<買取再販中古住宅には要注意ですよ!>についてお話をします。
中古住宅の購入を考えている方へ
買取再販中古住宅の場合は
殆どが
外壁、屋根の塗替えリフォーム工事を実施しています。
その中で
基礎のひび割れがヒドイ場合は
下記写真の様に
基礎表面に塗装をして
表面上は綺麗に補修していますよ!って言う
アピールに引っ掛からない様に!
今日は
下記写真事例を一つ一つ説明しながら
基礎ひび割れの内容を説明して行きます。
不具合事象の表面が
綺麗に補修工事をしているからと言って
不具合事象の根本から直っているとは
絶対に考えないで下さいね!
と言う注意喚起のお話をします。
上記写真①は
基礎の1m弱の範囲で
ひび割れが3か所入っています。
この様に狭い範囲で
何箇所もひび割れ補修が確認される場合は
ひび割れ幅が
判定基準幅の0.50㎜未満であっても
油断はしない様に!
もし
建物廻りを一周して見て
0.50㎜未満のひび割れ補修が至る所に入っていた場合
そのひび割れは
「貫通ひび割れ」と考えて間違いないです!
と言う事は
不同沈下の可能性が有るという事を
忘れないで下さいね!
上記写真②は
基礎ひび割れを補修したつもりが
キチンと最後まで補修が終わっていない
ひび割れ箇所です。
ひび割れ幅を計測すると
何と0.85㎜有りました。
キチンと補修していれば
見学に来た一般の方は
私達プロが見る様な目で見ないので
綺麗に補修しているで通り過ごす事でしょう!
上記写真③は
ひび割れ幅が0.55㎜有りました。
果たして
不具合事象の原因を追究しない
建物状況調査的なインスペクションしかしない
インスペクターのセミプロ?であれば
単純に
ひび割れの判定基準0.50㎜以上有るという事で
報告するだけでしょうね。
何が言いたいかと言うと
このひび割れをよく見てみると ☜ 良く見なくても分かる!(笑)
基礎の表面塗装工事をした後に
ひび割れが広がっているのが分かります。
つまり
基礎のひび割れ進行中と
判断しないといけない不具合事象なのです。
例え話として
仮定のお話をします。
もし
この中古住宅を
既存住宅瑕疵保険適合検査に合格させる為に
他には問題が無かった場合は
この0.55㎜の基礎のひび割れを補修すれば
既存住宅瑕疵保険の付保証明書が発行されます。
つまり
既存住宅瑕疵保険付きの中古住宅になります。
さて
あなたは
既存住宅瑕疵保険付きだから安心だと考えて
この中古住宅を購入されますか?
ブゥ~!
ダメですよ!
何がダメなのか?
①基礎のひび割れが進行中という事は
不同沈下も進行中と考えた方が無難です。
②購入して半年ぐらいで
ひび割れが開いている事が分かったとしても
既存住宅瑕疵保険からは
そのひび割れが開いているから補修費を請求しても
保険金(補修費用)は出ませんよ!
つまり
そのひび割れが原因で
例えば
床の傾斜が6/1000以上になったとしても
そのひび割れと床の傾斜の因果関係を
証明しない限りは保険は降りません。
それを証明する為には
急速に不同沈下が進まない限りは
2年も3年も・・・・
それ以上の年月が必要になる可能性も有ります。
その間のストレスは想像も出来ませんね!
そこ迄の覚悟が有れば
その中古住宅を購入しても大丈夫かな?
今日の纏めとして
買取再販業者の中古住宅を購入する時は
出来れば
契約前に「住宅診断」を自分で依頼して下さい。
売主側が斡旋するインスペクターではなく
自分自身で
SNS等で色々調べてから
そのインスペクターの
インスペクションに対する考え方及び内容を
よくよく確認してから依頼して下さいね!
今日のお話は、参考になりましたでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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