2021/11/07
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<誰が設計した住宅なのか?>についてお話をします。
注文住宅を建てる為に
工務店と打合せをしている方は
下記の「今日の纏めとして」をよく読んで参考にして下さいね!
今日は
住宅の相談でのお話をします。
今回の相談内容は
極々簡単な小屋裏換気計算の件でした。
いつもの様に確認申請の図面をメールで送って頂き
図面が届いてから
相談の日時をメールで決めます。
今回の場合は
小屋裏換気計算だけの相談だったので
小屋裏換気計算の返答メールを
3日後までにメールをすると言う約束でした。
時間が空いている時に図面を見てビックリ!
小屋裏換気よりも
2階建物の載りが非常に悪いのです。
注文住宅だったので
相談者の方の意見が相当入っているとは思いますが
それでも
柱の直下率を何も考えていない
2階外壁面の通りの下に
1階の壁の通りが無い(2方面)図面だったので
設計者である建築士の方が
構造的な事に無頓着だったとしか考えられません。
もしかしたら
建築の事を余り分かっていない営業の方が
相談者の要求に合わせた間取りを作成して
建築士に
有無も何も言わさない
営業成績の良い
ワンマンな営業マンだったのかもしれませんね!
それにしても
筋違い位置の事を何も考えなくても
2階の柱の下に1階の柱を持って来る事が出来る箇所が
4か所は有りましたので
建築士も同罪かな?
その他にも
明らかに完成した後に
2階の床が下がる様な柱の位置が有ったり・・・・。
それと
構造の事を少しでも考えている建築士で有れば
スパン間隔が2間(3.640㎜)を超えない様に
間取りを考えたり
また
窓上に梁が来る様な窓の位置で有れば
その窓の位置をどちらかにずらすとかの工夫もしていない。
3尺(910㎜)ほど左右どちらかに移動しても
2階の筋違いには影響が無いのに・・・・。
構造的にしてはいけない様な
全ての項目が入っていたのには
うぅ~と唸るばかりの信じられない間取りでした。
で
肝心の小屋裏換気については
小屋裏換気計算と
設置する換気口金物の品番を
後からメールで送りました。
今日の纏めとして
注文住宅で
自分の要望を取り入れた
間取りにしてもらうのは良いのですが
果たして
そのプランが構造的に問題が有るのかどうかを
工務店の設計者に確認する様にして下さい。
ただし
その設計者が
構造的な事をよく理解しているかどうかを確認する方法として
プランを決定する前に
柱の直下率を60%又は50%以上にして下さいね!
と言うだけで相手の反応を見て下さい。
その時に
分かりました!とか
このプランでは難しいかも?とかいう反応で有れば
直下率の事は理解していると思われます。
もし
如何わしい表情で有れば
もう少し様子を見て
または
他の話などに話題をそらす様な素振りが有れば
許容応力度の耐震等級3で構造計算を依頼して下さい!
と伝えた方が安心ですよ!
その時に
耐震等級3までは必要ないですよ!
って言う様だったら
あなたと、あなたの家族の安全に関する事は
何も考えていないと考えられます。
もしかしたら
耐震等級3の構造計算を止めさせる為に
追加工事費を吹っ掛ける可能性も・・・・。
その時は
耐震等級3の構造計算をした事が無い工務店と考えて
他の別の工務店に変更した方が無難ですね!
念の為に
柱の直下率も
最低でも50%以上にして下さいと付加えて下さいね!
自分と家族が住む家なのですから
構造的に安心な建物にしませんか?
余談ですが
今の時期で有れば
ウッドショックで木材費を抑える為にも
構造計算を実施する事で
大きな梁背の構造材の使用を減少させる事ができ
結果的には
柱の直下率が高いプランが出来ると考えます。
で
その次に
省エネを考えた仕様にしましょう!
今日の内容は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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