2021/11/15
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<「住宅診断」の心得⑤として>についてお話をします。
中古住宅を購入しようと考えている方も
「住宅診断」を依頼するインスペクターが
どの様な所をどの様な目線で
検査するのかが分かりますので参考にしてみて下さいね!
今日は
前回の続きで
新しくホームインスペクターの資格を取得した方の為に
住宅診断を実施する上で
特に
中古住宅の「住宅診断」を実施する時の
重要なポイントをお話します。
では本題に入ります。
前回のお話は
建築基準法
住宅瑕疵保険の設計施工基準
フラット35の木造住宅工事仕様書
を一つ一つ覚える事の重要性を書きました。
で
今日のお話は
買取再販業者の中古住宅について
のお話をします。
買取再販中古住宅は
基本的には
売主が不動産業者になります。
つまり
契約不適合責任が2年間は付いている事になります。
買取再販業者の中古住宅は
見た目は綺麗にリフォーム工事をしています。
その中古住宅の売値の相場が
地域的な事などで色々変わりますので
その中古住宅とリフォーム工事費と
利益を合わせた金額が売値に反映されます。
ゆえに
予算的な事を考えた場合
外壁・屋根の塗替えしか
リフォーム工事をしていない場合とか
売値に余裕が有れば
住宅設備を新しい住設に取り替える事もします。
インスペクターとして
その買取再販業者の中古住宅を「住宅診断」する場合
下記の件に気を付けて下さい。
①綺麗にリフォーム工事されている建物を見て
不適合事象を見落とさない様に!
例えば
綺麗な外壁に目が行ってしまい
基礎のひび割れを見落とす可能性も有りますので
要注意です!
②リフォーム工事以前の間取り図が有れば
必ず確認する事。
何故かと言うと
3/4坪しか無かった既存の浴室を
1坪のユニットバスに変更している場合は
床下に入って見ると
基礎を斫ったまま補修をしていなかったり
大引きを切断したまま補強もしていなかった場合も
有ったりしますので
床下に入っての検査では
要注意しないといけない箇所になります。
また
2階トイレを増築している場合などが有りますので
増築している取合い部分のチェックも
重点的にチェックしないといけません。
③屋外排水管の各桝をチェックする事。
特に
最終桝の蓋の取手が
サビ付いて朽ちている場合が有りますので
見落とさない様に!
④部分的に床フロアーが新しかった場合は要注意です!
それは何故か?
床を貼り替えたり増し貼りをするという事は
床の傾斜が酷いか
又は
床が相当傷んでいるかのどちらかです。
大体は床の傾斜が酷い場合が多いと思われます。
なので
この様に一部屋だけか
各階一部屋の床が新しいフロアーにやり替えていれば
その他の床の傾斜と傾斜傾向をチェックして
場合によっては再度外へ出て
基礎のひび割れをチェックして
床傾斜との関係を見る事も必要になります。
⑤住宅設備を取り替えていた場合は
換気扇ダクトとか排水管の接続部分をチェックする事。
例えば
ユニットバスの換気扇ダクトが
接続されていない場合などが有りますので要注意ですよ!
⑥サッシや雨戸の開閉チェックを実施する事。
特に
雨戸が有る場合は
雨戸がキチンと作動するか?
雨戸のカギが閉まるかのチェックを忘れずに!
また
サッシの建てりのすき間チェックが重要です。
上下のすき間の差が大きい場合は
「不同沈下」の可能性に注意する事!
⑦屋根が塗替えリフォーム工事を実施していない
セメント瓦などの棟瓦部分は要チェックです!
何故ならば
棟瓦を留めているクギが
抜けそうになっている場合をよく見かけます。
また
屋根に苔が生えたままになっている事も多いですよ!
今日の纏めとして
買取再販業者の中古住宅の場合は
上記7項目はチェック忘れが無いように!
「考え方その五」として
買取再販業者の中古住宅は
大変効率よくリフォーム工事を実施していますので
買取再販業者の思惑通り騙されない様に
検査を実施して下さいね!
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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