2021/11/30
「住宅診断」を数多く実施して
不適合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない様に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<グラスウール断熱材の要注意点として>についてお話をします。
今まで
「住宅診断」を実施して
住宅の不具合事象を多く目の当たりにした経験を基に
インスペクター目線からの
住宅プラン作成の為の基本的なお話をします。
前回のお話は
床・壁・天井・屋根の部位に
一般的に多く採用されている断熱材は
どの様な断熱材が有るのだろうか?
と言う基本中の基本のお話をして
壁・天井の断熱材は
コスパを考えた場合は
圧倒的に袋入りグラスウール断熱材が使用されている
と纏めました。
という事で
今日のお話は
インスペクター目線から見ると
袋入りグラスウール断熱材には
施工的な事で要注意点が有ります。
というお話をします。
では
要注意点とは?
外壁部分に施工する場合
下記の様な不具合事例①~③を見かけます。
①と②は
新築途中検査の「断熱材充填検査」
の時に指摘した不具合事例写真です。
上記の不具合事例①は
断熱材を包んでいる袋の耳部分が柱や間柱の内側に
タッカーで止めている不具合事例です。
正式な留め方は
柱や間柱の見付け部分(部屋内側)に止めなければなりません。
上記の不具合事例②は
指摘事項が2つ有り
一つは
サッシ縦枠と間柱に間に5㎜くらいの隙間が有ります。
この隙間を
断熱材で埋めなければならないのですが
これは意外に多い不具合事例です。
もう一つは
写真下側の断熱材の袋の耳が無く
窓台(木部)に袋の耳をタッカーで止めていない不具合事例です。
上記の不具合事例③は
新築分譲住宅の「住宅診断」で指摘した
不具合事例写真です。
この写真の場合もですが
この様に何故なっているのか?
大工工事の時点では
綺麗に断熱材が敷かれていたと考えますが
よく写真を見てみますと
原因は
電気配線をする時に断熱材を押し上げている様です。
この様な
些細な不具合事例ですが
これをそのままにしておくと
断熱材欠損になり
最悪の場合は
小屋裏に結露が発生してしまいます。
勿論
断熱効果も下がりますので
小屋裏に入っての検査は必要ですよ!
今日の纏めとして
袋入りグラスウール断熱材は
費用対効果(コスパ)は大変良いと思いますが
断熱材メーカーが作成している
施工要領をシッカリと遵守して施工をしなければ
断熱材を入れている意味が無くなりますので
出来れば
新築途中検査の「断熱材充填検査」を依頼する事を
お勧めします。
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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