2021/12/23
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<待った無し!2030年問題として>についてお話をします。
今
既存住宅(中古住宅)の購入を考えている方へ
今日のお話は
新築住宅が
2030年までにZEH基準の義務化?になった場合
既存住宅(中古住宅)の扱いがどうなるのか?
と言う様なお話をしてみます。
新築住宅の場合は
2020年10月26日に
当時の菅総理が
「2050年カーボンニュートラル脱炭素社会の実現を目指す」事を宣言しました。
これによって
住宅業界も大きく変わろうとしています。
下記資料①に
省エネ対策等のあり方・進め方の概要の通り
2050年の前段階として
2030年には
新築される住宅については
ZEH基準の省エネ住宅の基準が確保され
新築戸建住宅の6割において
太陽光発電設備が導入される事が
基本的な考え方になっています。
新築住宅の場合は
2030年以前に
もう一つの区切り(目標)があります。
それは
2025年度には
全ての新築住宅で省エネ基準の適合を義務化し
2030年までにZEH基準を義務化する事のようです。
この義務化は大変大きな事ですね!
今まで建築基準法では
断熱材が入っていなくても違反では無かったのですが
それが義務化になるのです!
簡単に説明すると
Ua値(6地域において)で見ると
0.87から0.60に基準を引き上げるという事です。
9月15日のブログで
「UA値0.46に挑戦!③」https://www.yandykensa.com/blog/9457
でアップしていますが
この時の仕様で
漸くUa値が0.57になった事をアップしています。
これが
2030年までに義務化されると思われる
ZEH基準の最低ラインの断熱材等の仕様なのかな?
であれば
今現在申請している新築住宅が
ZEH基準になっていれば良いのですが
そうでない場合は?
つまり
今から2030年までに建てられた
ZEH基準以下の建物の扱いはどうなるのか?
例えば
2030年以降に
Ua値が0.86だった
既存住宅(中古住宅)を購入しようと考えた場合
既存不適格住宅になって
Ua値を0.60以下に断熱改修工事をしなければ
色々な優遇制度(住宅ローン控除など)が
受けられなくなる可能性は有るのか?
って言う事にはならないのか?
であれば
今から着工する建物の省エネ仕様を
ZEH基準で建てないと
その住宅の資産価値が下がる事にはならないのだろうか?
ここでの問題点は
注文住宅を請負う工務店が
注文者に
2030年のZEH基準の説明をするのかな?
技術が有る工務店で有れば
この事をプラスにするだろうけど
そうでない工務店は・・・・。
そうでない工務店で家を建てた人は
「泣き寝入り」になるのだろうなぁ~・・・・。
何たって
既存不適格住宅になってしまう可能性が有るからね!
等々が
どの様な解決方法になるのだろうか?
ってな事を新築住宅の場合は色々と妄想しています。
問題は
下記資料②です。
赤く囲った所です。
何が問題かと言うと
建物状況調査的な
劣化事象の有無だけをインスペクションする
インスペクター業者や設計事務所の建築士が
依頼された依頼者様に対して
2030年以降は
その建物は
断熱改修を実施してUa値を0.60以下にしないと
既存不適格住宅になりますよ!
って伝えなかったらどうなるのだろうか・・・・?
って私は考えてしまうのですが・・・・。
まぁ
他のインスペクション業者は
なんたって「建物状況調査」なのだからと
割り切っているのかな?
既存住宅瑕疵担保責任保険の場合も
断熱材は保険適用外だから関係ないかな?
この事はこれで置いといて
これから必要なインスペクションとは何か?
って考えた場合
今迄の「住宅診断」は「住宅診断」で考えて
「断熱リノベ診断」と言う様な
新たなインスペクションが必要になるのかな?
上記資料②の
⑥既存ストック対策としての省エネ改修のあり方・進め方の
ポチ2番目の
「耐震改修と合わせた省エネ改修の促進や建替えの誘導」
の中の建替えの誘導はどう考えれば良いのか?
インスペクターは第三者性を遵守しなければならない生業なので
「断熱リノベ診断」の場合は
第三者性は考えない立ち位置になるのかな?
ってな事も色々と妄想していますが
来年早々には
方向性を決めておかないといけないと考えています。
今日のお話は、参考になりましたでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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