2022/01/13
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<「不同沈下」を判断する為の必須検査は?>についてお話をします。
床下に入っての検査でしか分からない
基礎のひび割れから
「住宅診断」の最終結果に「不同沈下」が
導き出される事が有ります。
今日は、そのお話をしてみます。
既存住宅(中古住宅)の購入を考えている方は
床下に入っての検査が有る「住宅診断」を
必ず契約前に依頼して下さいね!
既存住宅(中古住宅)に於いて
大変怖い「不同沈下」は
基礎のひび割れの入る位置とひび割れの大きさ
それと床の傾斜傾向と敷地の隣地状況から
推測して最終の結果報告に纏めます。
で
今回の既存住宅(中古住宅)は
築32年の2階建て木造住宅で
北側に少し低い法面が有りました。
外回りから「住宅診断」を実施した時に
西側基礎に
1.0㎜と0.5㎜のひび割れが各1か所
東側基礎に
モルタル仕上げの上がり台(犬走り)が
全面に有ったので
ヘアクラック程度の
ひび割れ3か所しか確認出来ませんでした。
西側のひび割れが
判定基準の0.5㎜以上のひび割れだったので
床の傾斜を
詳しく計測せんといけんと思ったのですが
1階の間取りが
和室の続き間と
キッチンの床がクッションフロアー
LDの床がカーペット敷きだった為に
キッチン床以外は
床の傾斜計測できませんでした。
もし
床下に入っての検査を実施しない
「建物状況調査」だった場合は
ただ単に
西側基礎に
1.0㎜と0.5㎜のひび割れが各1か所有りました。
床の傾斜は計測出来ませんでした。
という報告書になるのだろうなぁ?
今回の場合は
床下に入っての検査を実施したので
下記写真①の
間仕切り基礎にひび割れを発見出来ました。
このひび割れと西側基礎のひび割れを結んだラインは
北側に有った低い法面に対して
ほぼ平行だったので
この時点で「不同沈下」が有る事を判断しました。
また
東側の基礎にも床下からの検査で
0.85㎜のひび割れが確認出来ました。
やはり
床下に入っての検査で
間仕切り基礎のひび割れが確認された場合は
「不同沈下」の判定の大きな要素になりますので
「住宅診断」の締めくくりには必要な検査ですね!
下記写真②③④も
他の既存住宅(中古住宅)で
同じ様に「不同沈下」が有ると
判断する事が出来たひび割れで
床下に入ってしか分からなかった
基礎のひび割れの写真です。
上記写真の基礎のひび割れを見て
果たして
何人のインスペクターが
「不同沈下」を疑って
建物全体を総合的に判断できるだろうか?
という事で
今日のお話は、参考になってでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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