2022/01/16
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<24時間間換気システムの紹介①として>についてお話をします。
今日のお話は
24時間換気システムのお話をします。
その中で
コストパフォーマンスの事を考えて
比較的に採用されやすいと思われる
「ダクトレス給気・ダクト排気型」の
24時間換気システムのお話です。
注文住宅を建てる時に
換気システムを決めると思いますが
注意して欲しいのはライフサイクルコストです。
換気システムのライフサイクルコストとは
換気システムを設置する時の費用(イニシャルコスト)と
住み始めてからかかる費用(ランニングコスト)です。
換気システムは器械ですので
必ず10年とか15年で取り替えが必要になります。
その時の費用を事前に
必ず確認してから決めて下さいね!
もし
確認していなかった場合で
いざ取替をしようと見積もりを取ってから
愕然とする事が無い様に!
本題に入ります。
2021年12月13日のブロブ
<24時間換気扇の設置場所は慎重に!>
https://www.yandykensa.com/blog/11324
にも書いていますが
建築基準法で2003年7月から
新築住宅に於いては
24時間換気の義務化が決まりました。
この24時間換気システムには
下記記載の様に3種類あります。
第1種換気システムは(機械吸気・機械排気)
第2種換気システムは(機械吸気・自然排気)
第3種換気システムは(自然吸気・機械排気)
で
一番多く採用されているのは
第3種換気システムとして
30坪位の2階建て住宅では
1階・2階のトイレと洗面脱衣室の3つのダクトレス換気扇と
各居室の壁付けのダクトレス給気口です。
しかし
実際に建築基準法で決められた換気性能を果たしているのか?
はなはな疑問です。
上記の以前のブログにも書いている様に
居室全体を満遍なく計画通りに換気されてはいません。
理由として2つ挙げてみます。
一つは
換気扇と給気口の設置場所が近過ぎて
ショートサーキットと言う現象が起きて
居室の換気扇と給気口の設置場所廻りの
空気だけが換気されて
居室の空気の多くが換気されずに
一部分で滞留している状況が起きている状況です。
もう一つは
極端に分かり易く言えば
換気扇を設置している
トイレや洗面脱衣室の気密性能がない為に
その換気扇が設置されている室内の空気だけを
換気している状況が起きています。
言い換えれば
居室に設置している給気口から室外の空気が殆ど入らずに
トイレ・洗面脱衣室や居室のすき間から入って来た外気を
換気扇が排気しているのが現状です。
では原因は何か?
原因は一言で言えます。
住宅全体の気密性能が無さ過ぎるのです。
24時間換気システムを
計画的に換気させる為には
住宅の気密性能を良くする事です。
数値で表現するのであれば
隙間相当面積のC値1.0以下にする事が
必要と言われています。
今後の2030年に向け
ZEH基準UA値0.60以下の
断熱性能にするのであれば
気密性能もC値1.0以下にしたいですね!
ただし
計画換気の性能を上げるのであれば
ダクト式を使用した24時間換気システムを
お勧めしますがデメリットも有ります。
ダクト式のデメリットは
ダクト内の汚れの問題が挙げられます。
給気用のダクト内部が汚れてしまえば
室内にそのまま汚れた空気が入ってきますので
このダクト内を常時清掃できれば良いのですが
現実的に考えると難しいと思います。
で考えられるのは
給気の方はダクトを使用しない
壁に直接設置するダクトレスの給気口を
設置すれば良いと考えます。
排気用のダクトが汚れても外気に排出するので
給気用のダクトほど気にする事は無いのかな?と考えます。
ここで重要な事は
ダクト以外のメンテナンスの事も考える事です。
給気口の方は定期的にフィルターの掃除が必要です。
排気ファン(本体)も1年に1回は掃除が必要ですので
排気ファンを選定する時は
メンテナンスがやり易い構造に
なっている事が条件になりますね!
で
もしお勧めするのであれば
日本住環境株式会社の「ルフロ400」です。
下記動画を参考にして下さい!
動画を見られてどうでしたか?
計画換気が考え易い24時間換気システムと思います。
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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