2022/01/17
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<基礎断熱工法で高気密住宅!>についてお話をします。
今日のお話は
2030年の省エネZEH基準の義務化に向けて
断熱性能を上げた住宅を
建てて行く事が必要になります。
しかし
気密性能に関しては何も規定は
今のところ決められていません。
つまり
片手落ちという事です!
例えば冬期に
高断熱性能の家を建てたからと言っても
気密性の無い住宅であった場合は
すき間から
いくらでも冷たい外気が入って来ますので
極端な話をすれば
室内が暖まらないという事です。
つまり
気密性能が備わっていなければ
高断熱性能住宅と言っても
全く意味が無い(費用対効果にそぐわない)
住宅という事になります!
という事で
是非とも
気密性能も考えて住宅を建てて欲しいと考えます。
そこで
気密性能を上げる為には
床下断熱工法よりも基礎断熱工法の方が
施工的な事を考えた場合
床下からの気密が取り易いメリットが有ります。
という事で
下記写真の基礎内断熱工法のお話をします。
で
一般的な基礎断熱工法の場合は
コンクリートの水分が抜けて完全に乾き切るまでに
1年~2年以上の年月を要します。
その間に
基礎断熱工法のデメリットである湿気が
基礎コンクリート面から放出され
結露・カビの発生やシロアリの被害が出て来ます。
これの対策として
床下の湿気を外部に放出させる為に
下記写真②の様に
床下換気扇を設置しています。
上記写真①は
基礎断熱材の設置不良の写真です。
床下のゴミ残材と
基礎天端部分の断熱材設置未済など。
換気扇を使用する基礎断熱の場合は
室内と同じ空間になりますので
床下は清掃が必須ですね!
上記写真②は
外部に接続されている換気扇部分の写真。
上記写真③は
床下の空気を換気する為の
ダクトの吸い込み口の写真。
上記写真④は
1階床に開けた給気ガラリの写真です。
設置時の施工不良として指摘した写真。
このガラリを配置良く設置する事で
床下換気扇が
床下の空気を効率よく換気する事が出来ます。
今日の纏めとして
今後は
高断熱・高気密の住宅で
基礎断熱工法を考える場合は
床下エアコンを採用した基礎断熱工法が
費用対効果を考えた場合
大変良い工法と言えます。
しかし
分譲住宅を計画する売主又は工務店は
今迄通りの床下断熱工法をお勧めします。
何故ならば
気密性能を数値で表すとC値=0.5未満で
施工しないとカビが発生するなどの
不具合が出て来ると考えますので
高気密の施工に不慣れな工務店では
後々のクレーム対応が大変と考えます。
なので
床下断熱工法の施工で高気密を考えた方が
施工しやすいと考えます。
Y&Y住宅検査も
分譲住宅用の建物に合う様に
床下断熱工法で検討して行きます。
注文住宅を計画される方は
2030年の省エネZEH基準の義務化に向けて
床下エアコンを採用した基礎断熱工法で
計画される事をお勧めします!
ただし
高気密性能の施工が出来る工務店を
良く調べて依頼して下さい。
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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