2022/01/27
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<外壁通気構法はとても重要ですよ!>についてお話をします。
今日のお話は
何故
外壁に藻類又はカビが発生するのか?
何故
外壁通気構法が重要なのか?
についてお話をします。
寒い冬の朝に
朝日が照らす外壁に結露が発生して
輝いている光景を見た事が有る思います。
この外壁結露の原因は
夜間に冷やされた外壁が
朝日の太陽で暖められた空気が
外壁に接して結露が発生します。
この原理は
夏期にコップに冷たい水を入れると
コップの表面に結露する事と同じ原理です。
もう一つは
夏期に外壁面に結露する事が有ります。
と言っても
冬期の様にハッキリと分かる事は無いのかな?
この場合はどちらかと言うと
壁の断熱材の施工が悪い場合とか
断熱材の性能が低い場合で
室内をエアコンで冷房した時に
室内の冷やされた温度が外壁に伝わって
外壁面が冷やされた為に
結露が発生する(しっとりとする)場合が有ります。
どちらの場合でも
結露が乾きにくい北面とか日が当たらない面には
湿度が高い状態が続きますので
藻類が発生する条件が揃ってしまいます。
藻類が発生してしまうと
梅雨期には
外壁面に発生した藻類とホコリを栄養源とする
カビが発生してしまうのです。
この繰り返しが
藻類又はカビの範囲を広げて行く
または色的には濃くなって行きます。
上記写真①を見て下さい。
この建物の場合は
夏期の室内の冷房と断熱材欠損が原因による結露が
最初の藻類を発生させた発端と考えます。
で
サイディングの外壁も同じなのですが
何故か
柱や胴差(梁)・筋交い部分には
藻類又はカビが発生していない事に
気が付かれると思います。
尚且つ
小屋裏部分の外壁にも
藻類又はカビが発生していない事に気が付かれると思います。
小屋裏部分の外壁まで
藻類又はカビが発生している住宅を
まだ見た事が無いですね!
この事から考えられる事は
夏期の室内の冷房が関係していると考えます。
つまり
柱や胴差(梁)・筋交いの構造材が有る部分は
他の壁と同じ様に室内の温度を外壁に伝えにくいので
結露が発生しにくいと考えられます。
ゆえに
藻類又はカビが発生しにくいと考えますが
皆さんはどう考えますでしょうか?
で
ここで問題なのが
外壁通気構法の外壁サイディングの場合です。
以前のブログでもお伝えした様に
外壁通気構法の排気口金物がキチンと設置されていて
外壁断熱材の施工がキチンとされていれば
夏期の外壁の結露は防ぐ事が出来ると考えていますが
その反対に
特に外壁通気構法の排気口金物が設置されていない場合は
外壁通気内の空気が停滞している状態なので
外壁に結露が発生すると考えます。
今日の纏めとして
外壁に藻類又はカビの発生の原理のお話をしました。
特に外壁サイディングの場合は
外壁通気構法が如何に大切な工法なのかが
お分かりになったと思います。
しかし
この外壁通気構法の設置は義務化ではないので
住宅瑕疵保険の設計施工基準に記載されていても
違反にはなりません。
ゆえに
注文住宅を考えている人は
設計者に外壁通気構法を完結させるように
お伝え下さい。
また
新築分譲住宅の購入を考えている人は
「住宅診断」を依頼して
外壁通気構法がキチンと完結しているかどうかを
チェック依頼して下さいね!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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