2022/02/19
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<こんなに床・壁に傾斜が付いていても分からない?>についてお話をします。
今日のお話は
躯体が丈夫な構造の住宅なのですが
こんなに床・壁が傾斜していても
購入されますか?
というお話をします。
下記図面①は
1階の床・壁の傾斜数値を記入した傾斜計測図面です。
➡印は、壁の傾斜の数値で
例えば6の数値は、矢印の方向に
6/1000の傾斜が付いている事を示しています。
右下の数字で74とか91の数字は
その間で17㎜の高低差が付いている事を示しています。
下記写真①は
2階から階段を下りる所の床傾斜を計測した写真で
少し見にくいのですが10の数値になっています。
これは
10/1000の傾斜が付いている事を示しています。
下記写真②は
2階から1段目の階段段板の傾斜数値で
9/1000の傾斜が有るという事になります。
下記写真③は
2階から2段目の階段段板の傾斜数値で
8/1000の傾斜が有るという事になります。
で
この様に「住宅診断」を実施したから
ハッキリと数値で示す事が出来ましたが
もし
「住宅診断」を実施していなければ
躯体が丈夫な住宅で
大変気に入っていたので契約をしていたと事。
「住宅診断」を実施して事前に不具合が分かり
その補修費に掛かる費用が大きかったので
契約前に分かって良かったとの事でした。
この依頼者様が言われたのは
こんなに床・壁の傾斜が大きいとは
最初は思っていなかったそうです。
多少は傾斜が有るかなぁ位だったそうですが
改めて
報告書の床・壁の傾斜図面を見て
ビックリしたそうです。
で
その後
不動産の仲介業者が
この家を購入したい人が新たに来たので
前回実施した
「住宅診断」の報告書を見せてくれないか?
って連絡が有ったのですが
その様な事は出来ませんと
やんわりとお断りしました。(笑)
果たして
この住宅が売れたのでしょうか?
まぁ
こんなに床・壁に傾斜が有っても
「住宅診断」を実施して
傾斜数値を目の当たりにしなければ
エンドユーザー様は
お買い得と思い契約するのでしょうかね?
てな事が有った住宅のお話をしてみました。
どうですか?
大変怖いお話だったと思いませんか?
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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