2022/02/25
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<庇(軒)の出が有る住宅を考えませんか?>についてお話をします。
今から
注文住宅のプランを検討されている方は
是非
保険事故で多い雨漏りの原因や
2025年に省エネ基準の義務化も考慮して
軒や庇の出が有る外観を検討しませんか?
今日のお話は
屋根の庇の出についてのお話をします。
最初に
下記資料①を見て下さい。
この資料は
まもりすまい瑕疵保険の保険事故データの資料です。
上記資料①に記載している通り
保険事故のうち9割以上が雨漏り事故です。
この割合は
他の瑕疵保険法人も同じ割合と考える事が出来ます。
因みに
構造耐力上主要な部分の事故の割合が少ないのは
雨漏りの様に
ハッキリと原因が分かりづらいからと考えます。
で
構造耐力上主要な部分以外でバルコニー部分を除けば
屋根の庇(軒)の出の有無が
大きな要因と考えられるのではないでしょうか?
外壁面にしても
外壁開口部にしても
庇の出が有った場合は防げた可能性が考えられます。
勿論
庇(軒)の出が少なくても多くても
それぞれの雨水浸入に対する納まりは
キチンと施工しなくてはなりませんですが・・・・!
今流行の軒ゼロ住宅など
庇(軒)の出が少なくなる事で
外壁面に雨がかかる面積が増大する事は間違いありません。
なので
雨漏りの可能性を増大させる軒ゼロ住宅は
デザイン性は良いでしょうが
外壁通気構法の事も考えた場合は
外壁通気を疎かにされる事が多いので
極力控えた方が良いと考えます。
次に
省エネルギーの事から簡単にお話します。
下記資料②の左側を見て下さい。
上記資料②を見れば分かる通り
夏の日差し(直射日光)を
庇(軒)を出す事で遮り
光熱費を押さえる事が出来ます。
この庇(軒)の出は
高断熱・高気密住宅の日射・遮蔽を考える時の
基本中の基本の考え方になりますので
まず最初に
軒や庇を有効に活用する方法で
住宅プランを考えませんか?
今日の纏めとして
個人の記憶になりますが
40年以上前の住宅の庇の出は
少なくても600㎜以上が
当たり前だったと記憶しています。
それがいつの間にか400㎜になり
今では
軒ゼロ住宅が流行っていますが
デザインだけを追っている分譲住宅は
雨仕舞をシッカリと考えて施工しているのか?
また
軒ゼロ住宅の為に
外壁通気構法も無視している事が多いので
インスペクターとして大変心配している所ですね!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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