2022/03/22
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<地震対策には「直下率」「構造区画」が最重要!>についてお話をします。
今から
注文住宅を建てようと考えている方は
設計者のプランに対する考え方に
気を付けて依頼して下さいね!
ただ単に
許容応力度計算の耐震等級3を取得すれば
安心と言われていますが
「直下率」「構造区画」の基本的な事を考えた上での事ですよ!
だから
最重要と考えています!
今日のお話は
Y&Y住宅検査が
新築分譲住宅のプラン作成した場合は
どうなるのかについてお話をします。
前回のブログでは
不動産業者様が作成したプランで
「直下率」の計算結果のお話をしましたが
今回は
私自身が同じ様に2プランを作成しました。
不動産業者からの大まかなプラン要望の内容は
大体どこも同じで
坪数と間取りだけです。
で今回の場合は
総2階の条件が入っていて
30坪総2階で4LDKでした。
この要望はホントに漠然としていますので
いつも
自分自身でプランのコンセプトまたは条件を考えます。
いつも同じパターンですが下記の様な条件で
なかなか大変です。
①柱の直下率は60%以上
②耐力壁の直下率は50%以上
③構造区画(梁の両端の下に柱を配置)
④耐力壁量は耐震等級3相当の数量以上
⑤偏心率は0.1以下
⑥ドライルーム(洗濯物を干すスペース)
⑦玄関に手洗い設備
⑧太陽光発電を載せる為の屋根面の大きさ・向き
⑨駐車場配置
以上が何時も考える時の条件です。
まぁ
全てをクリアできる事は有りませんが
⑨駐車場配置で並列2台の場合は
敷地が狭ければ一番のネックになります!
プランが思い浮かばない時は
ホントに苦しいですね!
その様な時には
事務所で育てている観葉植物に水をあげたり
古い葉っぱをカットしたり
ただぼ~っと眺めていたり・・・・。(笑)
後は
毎日書いているブログを書きます。
で
有る程度頭を切り替えてから
再度プラン作成に取り掛かります。
今回の場合のプランのネックは
30坪制限でした。
30坪以下で出来るだけで良いので4LDKの条件で有れば
そんなに悩む事はないのかな?
果たして
気に入ってくれれば良いのですが・・・・。(笑)
上記資料①の場合は
南側の日射遮蔽の為にバルコニーを跳ね出しているプランです。
これを総2階と考えてくれるかどうか?
直下率の方は
柱の直下率が目標値の60%に少し足りていません。
耐力壁の直下率はジャスト目標値の50%でした。
上記資料②は
南側の日射遮蔽はプランで考えないで
バルコニーをインナーバルコニーにしたプランです。
このプランの場合は
玄関ポーチ部分が総2階になっていません。
これをどの様に考えてくれるかどうか?
直下率の方は
柱の直下率が目標値の60%以上を
68.63%でクリアしています。
耐力壁の直下率も目標値の50%以上を
59.09%でクリアしています。
今日の纏めとして
新築分譲住宅のプラン作成も
注文住宅のプラン作成も
どちらも最初にプランを作成する時に
「直下率」と「構造区画」を考えながらプランを作成して行かなければ
「直下率」が目標値からかけ離れた数値になってしまいます。
新築分譲住宅の「住宅診断」を実施していると
人が住む前から2階の床が傾斜している事は
大変良く有る事です。
ただ単に
皆さんは
床の傾斜をキチンと計測をしないから分からないだけですよ!
この様な不具合事象を沢山見て来ているので
特に柱の「直下率」と「構造区画」の重要性が良く分かります。
設計を依頼される時は
私の様に「直下率」と「構造区画」に重点を置いているかどうか
確認して下さいね!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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