2022/03/25
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<直下率と構造区画を考えながらプランをしませんか?>についてお話をします。
今日のお話は
Y&Y設計事務所が
今年から始めた事の一つをお話します。
新築分譲住宅を購入される人には
直接的なお話では有りませんが
最終的には
購入される人に関わるお話です!
分譲住宅のプランを作成して
最初に依頼者にプランを渡す図面には
下記資料①の様に
プランをした時の設計コンセプトを
1棟ごとに作成する様にしています。
何故ならば
コンセプトを書かなければ
簡単に意匠重視のプラン変更が来ます。
その時の変更プランをそのまま作成すると
住宅の耐震性の基本である「構造区画」が
まるっきしダメなプランになる事が殆どです。
よく聞く話として
その分譲住宅を販売する営業マンが
自分の売り易いプランにしないと
売れなかった時は責任を持たんよ!って
売主よりもプランに関して主導権を持っているようです。
なので出来るだけ
売主に対して耐震性重視のプランを考えてもらう為に
設計コンセプトを書く様にしています。
それでも販売する営業マンの意見が強いですね!
で
設計コンセプトの内容は大体は決まっていますので
柱・耐力壁の直下率の数値が変わるぐらいですかね!
プランが決定して
実際の確認申請を出す時は
相当変更になっていますが
「構造区画」だけは何とか考えた上で
偏心率を0.05以下にする様にしています。
下記資料②は
プラン決定前の最終段階の平面図には
柱と耐力壁の位置を記入したものを渡します。
結果的には
設計コンセプトの時と違う直下率の数値になってしまいます。
下記資料③は
上記平面図のプランの
最終的な直下率になりました。
柱の直下率が67.27%
耐力壁の直下率が73.68%
今日の纏めとして
分譲住宅でも
最初のプランを考える時から
柱と耐力壁の直下率を確認(意識)しながら
間取りを決める様にしませんか?
そして
もう一つ重要な事は構造区画で
基本的な考え方は
最大スパンを3.640として
その梁の両端の下には必ず柱を入れる事をしませんか?
という事を
分譲住宅を設計される建築士の皆さんにお願いしたいのです!
新築分譲住宅の「住宅診断」を実施していて
一番悲しいのは
2階の床の傾斜です。
まだ人が住んでいないのに
床の傾斜を確認してしまいます。
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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