2022/04/05
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<新築住宅の床傾斜検証①>についてお話をします。
今から注文住宅を依頼される方は
最初に
構造に詳しい工務店を探してみて下さい!
その工務店以外で有れば
許容応力度計算の耐震等級3が
普通に出来る工務店を探してみて下さい。
その様な工務店で有れば
「構造区画」や「柱の直下率」については
よく理解してプランを考えてくれると思いますが
念の為
一言伝えておきましょうね!
今日のお話は
新築分譲住宅の床傾斜のお話をします。
以前
新築住宅を「住宅診断」した建物の床の傾斜を
「構造区画」と「柱の直下率」から検証してみました。
下記図面①、②、③は
床の傾斜チェック図面です。
上記図面①は
1階床・壁の傾斜チェック図面です。
部屋ごとの床の傾斜は
最大3㎜の床の高低差しか有りませんでした。
3㎜と言っても
キッチン右下に47の測定値が1か所有るだけで
実質2㎜以内に治まっている最高ランクと考えます。
壁の傾斜に関しては
1/1000以下の傾斜でした。
上記図面②は
2階床・壁の傾斜チェック図面です。
2階も部屋ごとの床の傾斜は
最大3㎜の床の高低差しか有りませんでしたが
和室のタタミの部屋は
床の傾斜計測はしていません。
和室の右下角の柱の下には
1階の柱が有りません。
「構造区画」を考えた場合は
床傾斜のネックになる箇所です。
壁の傾斜計測の結果は
ただ一か所壁の傾斜が3/1000が確認しましたが
2mの計測測定をすれば
恐らく1/1000以下になったと考えられます。
上記図面③は
1階と2階を重ねて見た図面です。
問題個所の
和室右下の柱の下には1階の柱が有りません。
しかし
その柱が来るX方向通りは
X方向のスパンを4P(3.640㎜)までに抑えていますので
「構造区画」の基本のスパンに関しては
苦心した事が窺えますね!
恐らく
X方向の3.640㎜には
大きな梁背の梁が通っていると思われます。
この事から考えて
構造に強いと思われる工務店は
「構造区画」に関しては安心なのかな? ☜ 勝手な思い込み?(笑)
因みに
柱の直下率は59.09%でした。
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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