2022/04/09
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<室内の日射遮蔽を考えてみませんか?>についてお話をします。
注文住宅を考えている方は
建物を建てる敷地の環境を把握して
日射遮蔽を考慮したプランを
依頼される工務店(設計者)にお願いして
年中快適な生活空間を実現させませんか?
今日のお話は
南北の隣棟間隔を5mとして
1階LDKに入って来る日照時間(8時~16時)を
シミュレーションしてみました。
と言うお話です。
基本的な条件は3月31日のブログ
https://www.yandykensa.com/blog/13156
<南側の建物がどの様に影響を及ぼすのか?>と同じですが
南北の隣棟間隔を6mから5mに変更しています。
下記資料①は
春秋分の時の日照時間を表しています。
見方としては
一番薄い色が日照時間が1時間未満で
順次1時間~2時間
2時間~3時間と色が濃くなって行きます。
上記資料①を見ますと
LDKの部屋に満遍なく日が当たっている事が分かります。
右奥部分は
吹抜けのFIXサッシからの日照になりますので
このサッシが有る無しでは
右奥の日照が全然変わる事が分かりますね!
下記資料②、③は
夏至の時の日照時間を表しています。
夏期の日射遮蔽の考え方は
室内に日射が入らない様にする事です。
上記資料②は
西側の勝手口サッシと縦辷りサッシに庇を設置していない状態です。
上記資料③は
西側の勝手口サッシに庇の出600と
縦辷りサッシに庇ので250を設置している状態です。
西側に庇を設置したとしても
多少は日照時間の変化は確認出来ましたが
夏期の西側面の日射遮蔽は
庇を取付けるよりも
YKKで有れば「アウターシェード」等を設置した方が
実質的な日射遮蔽の効果が有るのではないかと考えます。
上記資料④は
冬至の時の日照時間を表しています。
この資料から見て分かる事は
冬期に日射を採り入れるには
中連サッシよりは掃出しサッシの方が
有効という事が読み取れます。
今日の纏めとして
夏期の東西面サッシの日射遮蔽には
庇の設置よりも
YKKで有れば「アウターシェード」等を設置した方が有効で
また
冬期に於いての日照を採り入れるには
中連サッシよりも掃出しサッシが有効という事が分かります。
更に
夏期以外の季節で日射を採り入れる
もう一つの有効手段としては
南側の吹抜けとFIXサッシが有効という事が
このシミュレーションから読み取れました。
実際の住宅の設計には
近隣建物の条件とか
建物の方位などの条件が全て違いますが
今から建てられる住宅を
日射遮蔽をよく考えて
少しでも快適な空間を考えて行きませんか?
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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