2022/04/18
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<新築分譲住宅の床傾斜検証③>についてお話をします。
新築分譲住宅の購入を検討している方は
是非
「住宅診断」を依頼する時には
構造が分かる「プレカット図面」を貰って下さい。
そうすれば
床の傾斜計測結果と見比べれば
安心度が変わって来ると思いますよ!
今日のお話は
新築分譲住宅の床傾斜検証③として
床の傾斜と「構造区画」「柱の直下率」
についてのお話をします。
この建物の「住宅診断」時の床傾斜結果が
下記図面①、②、③です。
上記図面①は
床の高低差が最大2㎜なので
新築住宅らしい問題無しの傾斜です。
上記図面②は
2階床の高低差の差が4㎜有りますが
ほぼ3㎜以内で納まっているので
こちらも問題は有りませんでした。
ただし
1階と2階の図面を合成して見ますと
下記図面③になります。
上記図面③を見てみると
Y3通りが
「構造区画」で考えた場合
X2通りとY3通りとの交点に1階の柱が有りません。
もし
Y3通りに梁が通っているとすれば
下記写真①の様な梁の架け方になってしまいます。
実際に
2階床の傾斜に関しては
全然問題は有りませんでしたが
「構造区画」の事で考えた場合は
Y2通りとY4通りのX2通りとの交点に1階の柱が有ります。
また
X4通りの梁の事を考えた場合は
Y2通りには
必ず大梁が通っていると考えますので
Y3通りには
上記写真①の様な梁の架け方は
していないと考えます。
しかし
実際はどの様に梁を架けているのか・・・・。
「構造区画」の理想の考え方として
壁の通りの下には梁が存在して
その梁の両端を柱が支えている事になりますが
果たして
この建物はどうなっているのでしょうかね?
今日の纏めとして
この様な検証をして行けば
床の傾斜と「構造区画」「柱の直下率」との
関係が見えて来ると考えます。
確実に
床傾斜のチェックするには
プレカット図面が必要です。
もし手に入るのであれば他の図面と一緒に
「住宅診断」を依頼する時に下さいね!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊