2022/06/01
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<住宅設計には敷地の調査が重要!>についてお話をします。
住宅の設計を実施する場合
一番重要な情報は
家を建てる敷地に関する情報です。
なので
最初に現地を見てから役所などに行き
敷地に関わる規制などを全ての情報を調査します。
この情報が無ければ
依頼者のプランの要望にお応えする事が出来ません。
今日のお話は
家を建てる敷地に関する情報などが
住宅の間取りにどの様に影響を及ぼすのか?について
基本的なお話をします。
①敷地の形状・方位
敷地の間口・奥行及び方位は?
東西境界線がが道路に面していて
接道部分の間口が狭い場合は
太陽の恵みを余り期待できませんとか
用途地域が
第一種低層住居専用地域の場合には
北側斜線制限とか7mの軒高さ制限等に要注意!
この場合は特に
敷地の座標軸による敷地測量図が必要です。
無ければ斜線制限などが不確実になってしまいます。
②敷地の接道状況
敷地のどの面に幅員何mの道路が接道しているのか?
道路幅が4m未満だと道路後退が有りますので
敷地面積が少なくなります。
また
道路の種類が市道なのか?
又は私道なのか?
敷地延長で接道しているのか?
などを良く確認する事が必要!
③敷地に接する隣地状況
法面の有無は?
もし法面が有れば
その法面は何で作られているのか?
道路面に沿った法面の上にCB積みや
CB土留めが有る場合は要注意です。
県・市条例などで色々な規制が有ります。
法面高さが2m以上の場合は
崖条例の30°ライン規制がかかる場合が有りますので
杭打ち工事などの費用がかかる場合が出て来ますので
要注意です!
それと
隣地に建っている建物の階数や築年数をチェックします。
例えば
南側に古い平屋が建っていた場合は
近い将来には
2階建て以上の建物が建つ事を想定する事も必要です。
景色の良いと思っていたのが
隣の家しか見えなくなってしまう事も・・・・。
④敷地の歴史
その敷地がどの様に形作られたのか?
田んぼを埋め立てて作られたのか?
山の斜面を切り取って作られたのか?
山の斜面を埋め戻して作られたのか?
などを確認する事で
地盤補強などの予算組に大きな影響が出たり
地震に対する対策費などに要注意ですね!
⑤敷地の安全性
最近特に
河の氾濫や土砂災害による被害が増えていますので
ハザードマップポータルサイトのチェックが
大変重要になって来ています。
例えば
洪水によって想定される浸水深さが0.5mであれば
基礎高差を通常より0.5m高くするなりの
対策を考えたりしないといけませんね!
上記以外にも
気候に関して言えば
高断熱・高気密住宅を考える場合には
大きな影響を及ぼすので重要ですね!
等々が大まかな要調査項目です。
今日の纏めとして
注文住宅を考えている方は
最低でも上記項目を
よく調査して貰う事を忘れない様に!
ハウスメーカーなどの設計者は
何も言わなければ
ただ単に
要望に沿ったプランしか
作成しませんから要注意ですよ!
分譲住宅の場合は
確認申請を降ろす為だけの事しか
調査していませんので
購入を考えている方は
自分でよく調査して下さいね!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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