2022/06/06
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<契約時には最終の設計図書を貰う事!>についてお話をします。
新築分譲住宅を購入される方は
確認済証の設計図書に添付している
(添付していない方が多いかな?)
構造の仕様規定のチェック図面をチェックしてもらい
出来れば直下率をチェックして貰って下さいね!
今日のお話は
新築分譲住宅の中で
デザイン的におしゃれな住宅を
「住宅診断」を実施する前に
構造の仕様規定のチェックを実施して見ました。
木造住宅の仕様規定は大きく分けて
①壁量計算
②四分割法
③N値計算
の3項目を計算して行きます。
で今回の「住宅診断」依頼者様の場合
工務店が
設計図書として保管していなければならない
仕様規定チェック図面を保管していないと言うか
もしかしたら
仕様規定の計算を実施していないように思われます。
何故ならば
確認申請済証を降ろす為には
この仕様規定チェック図面は必要無いからです。
必要が無いから
仕様規定チェックをしなくても良いという訳ではなく
仕様規定チェックをした設計図書を
15年間保存する義務が有る事を知らないようですね!
で今回は
プレカット図面が入手できたので
それを基にして仕様規定チェックを実施して見ました。
その一部が下記資料①、②、③です。
上記資料①、②は
仕様規定チェックする為に
耐震壁(筋交い)をプレカット図面通りに入れた結果です。
1階の方は
重心と剛心は
それなりに重なっていますが
2階の方は
重心と剛心が少し離れています。
図面上の中央のピンク色下四角の斜線の中に入っていればOKです。
因みに
ピンクの中央が建物の重心で
この重心に※印の剛心が重なればベストの状態です。
剛心とは
耐力壁のX方向Y方向の配置バランスです。
この筋交いの位置は
プレカット業者のオペレーターが入力したのでしょうが
もう一押し二押しが欲しかったかな?と考えてしまいます。(笑)
で
下記資料③は
柱と耐力壁の直下率が分かる資料です。
上記資料③を見てみると
このプレカットのオペレーターは
直下率を考慮した配置は考えていない様に思われますね!
まぁ
本来であれば住宅のプランを考えた建築士が
自分の考え方で仕様規定チェックをするべきと考えますが
この建物の仕様規定のチェックは人(プレカット業者)任せだから
仕方が無いのでしょうね!
今日の纏めとして
新築分譲住宅を購入された方は
是非
下記の設計図書を売主から必ず頂いて
大切に保管して下さいね!
①確認申請設計図書
②構造計算書(仕様規定チェック含む)
③電気、給排水図面
④プレカット図面
⑤基礎伏図(杭打ち図面含む)
⑥地盤調査報告書
⑦住宅設備の施工図面
等々は最低でも手元に置いて保管しておいて下さいね!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊