2022/06/09
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<水シミの原因は、雨漏りではなく結露では?>についてお話をします。
今日のお話は
県外に建てている注文住宅の依頼者からの
不具合事象相談のお話をします。
この不具合相談の件は
昨年の10月頃に最初の相談が入った案件と思います。
それから昨年の年末まで何回か相談を受ける中で
図面と写真を見せて頂き
特に図面の納まりや仕様をチェックして
不具合事象を引き起こしているであろう納まりについて
12月15日付けで質疑を11項目上げたのです。
その後は経過は分かりませんでしたが
約半年が経った昨日
依頼者の方から
主に床下断熱材等に関して回答が来ておらず
回答として「確認中」のままだと言うメールが来ました。
で
工務店からの回答をメールして頂きチェックして見ると
質問に対する回答になっていないのが3項目有り
回答に「確認中」と記載している項目も含めて
再度
質疑事項として合計8項目を
依頼者にメールを送り
工務店に送る様にお伝えメールをしました。
約半年を過ぎても
まだ工務店からキチンとした回答が来ていないという事は
代理人(弁護士)を立てないと先に進まないのか?・・・・
因みに
相談内容は
1階室内にカビが至る所に発生し
部屋内がカビ臭い事と
外壁の一部を剥いだら
外壁下地のPB下地が水浸しになっていたとの事。
外壁防火構造認定仕様での納まりではなく
告示による防火構造仕様の納まりなので
外壁通気構法は機能していない可能性から
壁内結露が大きなカビ発生の原因と考えています。
ただし
写真と図面だけの判断なので確定では有りませんけどね!
工務店の方は
室内のカビ発生を雨漏りが原因だと考えて
外壁通気排気口と思われる箇所にシーリング打ちをすれば
雨漏りが止まるだろうと安易に考えていますが
果たして雨漏りかどうかも怪しいと考えています。
依頼者の方は
その住宅に住んでいないので
切羽詰まった状態ではないのか?
それとも
新型コロナ禍なので活発に動けないのか?
その辺が悠長に構えています。
出来る事ならば
早く現地に行って建物を調査したいですね!
今日の纏めとして
不具合事象の電話相談で
本当の原因は「結露」なのに
「雨漏り」が原因と考えて処理してしまう事が多く
結局
水シミ等の不具合事象が解消しない為
工務店と争う様な構図になっていると思われます。
なので一度
「雨漏り」が原因だと言う思考を切り離して
「結露」が原因ではないかと考えて
調査される事をお勧めします。
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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