2022/06/12
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<雨漏りの原因がハッキリ分からない場合は?>についてお話をします。
今日のお話は
電話相談を受けて
不具合事象を調査した後に報告書を提出して
その結果
解決がされていない案件が4案件有ります。
その内2つの案件は
雨漏りの原因が分からず解決しないので
電話相談が有った案件です。
この2案件共
調査を実施した結果
結露が原因の水シミと報告しています。
要するに
一つは陸屋根の
中途半端な屋根断熱施工の不備で
もう一つは
壁断熱材施工の不備と外壁通気の不備と報告しています。
この2つの案件が解決していない理由は
天井なり壁なりを一度剥がして確認しない事には
ハッキリと原因が分からないので
工務店か又は依頼主のどちらかが決断して
天井なり壁なりを剥がせば原因が分かると思うのですが
見かけはそんなに酷くなないので
結局どちらも
なあなあのまま時間が過ぎている様です。
私の方が
勝手にイラついても仕方が有りませんので
再度連絡が来た時に対応する事にしています。
で本題に入ります
6月に入り梅雨の時期に突入しますね!
水シミの原因が
雨漏りにしても結露にしても
今迄見えない箇所で
カビが発生していたかも知れない建物が
不具合事象が大きくなって
今度は見える箇所に
カビが発生する可能性が高くなりますので
不具合事象の原因を確認する為には
押入などは常時開放し
風通しを良くするなどの対策を怠らない様にして
良くチェックして下さい!
そのチェックをする時に
天井・壁の水シミ跡の大きさが大きくなっていないかを
要チェックして下さいね!
雨漏りであれば
今の時期に調査する事をお勧めします。
工務店の場合は
雨漏りに関しては
何度でも
屋根業者を現地に行かして調査をさせて
雨漏りの原因らしき箇所を補修させ
補修が終わりましたと報告を繰り返します。
原因はハッキリ分かりませんが
今回はこの場所を補修しましたので
様子を見て下さい!で終わらせます。
結露が原因だと言う発想はしないので
雨漏り(水シミ)の原因が分からずに
施主との仲が悪化して行きます。
インスペクションの結果
結露が水シミの原因と伝えても
それを認めようとはしません。
結局
瑕疵保険期間の10年間が過ぎる迄
雨漏りと言い続けて
瑕疵保険期間の10年が過ぎたら
自分達(工務店)がするべき保証責任期間が過ぎたので
もう知りませんよ!と言う様な
パターンが多いのではないでしょうか?
雨漏りとして誠心誠意対応しましたよ!
補修に関しては手抜きはしませんでしたよ!
という善意のポーズを示すのです。
本当の雨漏りの様に
だあだあ漏れではない水シミなので
施主側も
そこ迄キツク原因追及をせまる事をしないから
瑕疵保険期間の10年間が過ぎてしまいます。
ただし
屋根断熱が原因の結露の場合は
一時的に雨漏りの様に一気に水が垂れてくる事も有ります。
工務店側も
なあなあで施主との縁が切れる迄
ジッと辛抱してその時期が来る迄待ちます。
何故ならば
工務店としては
雨漏りの場合は瑕疵保険で被害は直せますが
結露の場合は
瑕疵保険の対象ではないので
工務店が自腹で補修する事になります。
結露の補修は
どちらかと言うと大掛かりな補修工事になる可能性が高いので
工務店側は
証拠を突き付けられる迄は
結露とは認めないのかな?
今日の結論として
雨漏りの原因がハッキリと分からなければ
早めに
天井や壁を剥がす事をお勧めします。
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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