2022/06/15
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<既存CB積み擁壁の安全確保の代案について!>についてお話をします。
自宅の建て替えを考えている方は
敷地境界線がどの様な状況になっているかを
事前に要調査ですよ!
今日のお話は
CB土留め擁壁のお話をします。
6月11日のブログhttps://www.yandykensa.com/blog/14114
<CB土留め擁壁の考え方の違いとして!>
に記載した内容が解決される事になりました。
ここに書いていた事は
既存住宅の建て替えに際して
石積み擁壁の上にCB土留め擁壁の取扱いで
各区役所によって対応の違いが有りました。
問題にしていた区役所の場合は
構造計算による安全性を確保しない限り
既存の石積み擁壁上のCB土留め擁壁2段積みはNGでした。
これが
上記ブログの最後に書いていた通り
市の本庁建築指導課の方へ
石積み擁壁上のCB土留め擁壁の件で
区役所によって判断が違う事は
如何なものかという事を相談に上げていた事が
昨日
本庁建築指導課の方から
区役所へ聞き取り調査して頂き
その区役所が今迄NGと言っていた
石積み擁壁上の既存CB土留め2段積みはOKになりました。
まぁ
他の区役所では最初からOKだった話が
今回この区役所でOKになっただけの事ですが
大変大きな一歩だと思います。
これで大きな案件の一つの分譲住宅の計画で
石積み擁壁上のCB土留め擁壁を全部撤去して
石積み擁壁の内側に
コンクリート擁壁を施工しなくて済みそうです。
後もう一つの
相談の回答がまだ来ていません。
その相談とは
崖条例のお話で
昨年
建築確認申請を取り下げた時のお話で説明してみます。
その建物の敷地は
敷地の西面境界線に沿って水路が有り
その高さは4m弱の古い草ボウボウの石積み擁壁になっています。
その古い草ボウボウの石積み擁壁の場合は
崖条例に沿って30°ラインまで
鋼管杭を打つ事で認定が許可になり建物が建てられます。
問題は
その敷地の北側の境界線に沿って
型枠CB土留め擁壁5段積みが施行しているのですが
その擁壁工事の許認可は有りませんでした。
区役所が指摘を上げたのは
その型枠CB土留め擁壁5段積み(高さ1m)の
安全性が確保(構造計算書が無い)されていないから
擁壁工事を遣り替えない限りは
確認申請の許可は降ろさないという事でした。
そこで
代案として提案したのは
崖条例と同じ方法で
30°ラインまで鋼管杭を施工すれば
建物による土圧が
その擁壁にかからなくなるので
安全ではないかと提案をしたのです。
区役所の回答は
擁壁自体の安全性が確保されない限り
敷地の安全性が確保出来ないからNGとの事でした。
凄く矛盾を感じませんか?
敷地の安全性を言うのなら
崖条例で
4m近く高低差が有る古い草ボウボウの石積み擁壁が
30°ラインまで鋼管杭を施工すると建物が建てられて
高低差が1mしかない型枠CB土留め擁壁5段積みに
崖条例と同じ様に30°ラインまで鋼管杭を施工しても
そちらは安全ではないから建物は建てられませんNGです。
って言われても納得ができませんでしたが
確認申請を取り下げました。
この事に対して
本庁建築指導課が動いてくれています。
その回答が出る迄はまだ時間がかかるそうですが
果たして
どの様な回答が出て来るでしょうか?
という事で
今日のお話はお終いにします!
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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