2022/07/06
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<屋根の遮熱シート施工には要注意!>についてお話をします。
工務店が
屋根断熱工法とか
屋根の遮熱シート張り施工の場合に
何の為に
通気層を設置しなければならないかの意味を
分からないまま施工している事があります。
間違った施工をしていても
平気でいる工務店が存在しますので
要注意ですよ!
今日のお話は
「耐久性能」に関わるお話をします。
屋根断熱施工をする場合は
小屋裏内の湿気を逃がす為に
屋根通気が必ず必要になります。
この屋根通気層の取り方には
大きく分けて二つの施工方法が有ります。
一つは
発泡ウレタン断熱を屋根タルキ間に吹き付ける時に
下記資料①の様に
通気部材を事前に野地板の下側に施工して
屋根通気を確保する方法が有ります。
もう一つは
下記資料②の様に
野地板を二重に施行する様な方法で
屋根通気を確保する方法も有ります。
どちらにしても
通気層と言うのは
通気の入口と出口が必ず必要になります。
次に
屋根に遮熱シートを張る時にも
大きく分けて二つの方法が有ります.
考え方も
屋根断熱工法と同じなので
基本的な施工方法での説明をします。
屋根に遮熱シートを張った場合は
その熱を逃がす為に通気層が必要になり
この通気層には入口と出口が必ず必要という事です。
分かり易い資料として
下記資料③の
外装メーカーのケイミューの資料から
チョイスした資料を見て下さい。
上記資料③を見て下さい。
遮熱シートの上の輻射熱を逃がす為に
軒裏換気口から新鮮な外気を採り入れています。
そして
遮熱シート上部の通気層を通って
棟換気口から通気層内の暖まった空気を
外部に逃がす流れが分かり易く書かれていますね!
下記資料④が
屋根断熱工法の一般的な
通気層内の空気の流れを書いている資料です。
上記資料③と
通気層の働き・仕組みが
全く同じと言う事が分かりましたでしょうか?
今日の纏めとして
屋根の通気層に
入口と出口のどちらかが無くても
通気層の機能が発揮できません。
特に出口が無い場合は
屋根通気の上部の方に
湿気とか高温の空気が長時間溜まったままになります。
この場合は
必ずと言っていいほど
「耐久性能」に支障が出る
不具合事象が発生すると考えられます。
新築分譲住宅を購入する場合とか
注文住宅を計画する場合は
ホントに要注意ですよ!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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