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工務店の知識不足が不具合を発生させる!

このブログは

住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を

住宅診断の一環として

住宅を購入または計画中の方が

泣き寝入り(又は後悔)しない様に

注意喚起の為にアップしています。

 

今回は、<工務店の知識不足が不具合を発生させる!>についてお話をします。

今日のお話は

新築分譲住宅の仕様について

少し可笑しなお話をします。

 

今回のお話の事の発端は

新築分譲住宅を購入された後に

色々な売主側の不手際が有って

電話相談が有ったのです。

 

可笑しなお話と言うのは

工務店が確認申請図面に

書かれていない施工をしていたのです。

 

それは

一見買主の為にサービス工事として

工務店が考えた事と思うのですが

それが返って不具合事象を起こさせてしまったのです。

 

簡単に説明すると

屋根が低勾配の為

小屋裏が暑くなるのを防ぐ為に

母屋の上(屋根タルキの下)に遮熱シートを張っていたのです。

 

これは

普通に考えて見れば

工務店が住む人の事を考えて

サービス工事なんだと思いますよね!

 

がしかし

その工事が不具合事象を発生させていたのです。

 

一つは

その遮熱シートの下側

つまり天井裏側が遮熱シートの為に

密閉状態なのです。

 

小屋裏の空気が全然動かない為に

室内から上がって来た湿気が小屋裏に溜まってしまい

93%を超える湿度が計測されたのです。

 

でここでもう一つの可笑しな事は

その遮熱シートは

外壁下地用の透湿防水遮熱シートだったのです。

 

その施工注意事項には

外壁下地以外には使用しない様に!と書かれていました。

 

一般的に

屋根に遮熱シートを張る場合は

遮熱シート上部に通気層を設けて

遮熱した暖かい空気を外部に逃がさなければならないのですが

 

今回の住宅の場合

屋根タルキの通気層には入り口の軒裏換気口が有ったのですが

出口の棟換気を設置していなかったのです。

 

要するに

遮熱シートを設置さえすれば小屋裏は暑くならないと

素人的な考え方だったという事です。

 

何故

棟換気を設置しなかったのかを

工務店に確認したら

フラット35の仕様では無いので

棟換気は付けないとの事!

 

まぁ

建築基準法違反ではないけど

工務店の言い訳が子供じみていて・・・・。

 

今回の不具合事象は

二つの事が重なった起きた不具合事象でした。

 

確認の為に

一つは

遮熱シートの使用方法の間違い。

 

もう一つは

棟換気を設置していなかった事です。

 

工務店が言うには

遮熱シートを撤去すれば

問題は無いだろう的な言い方をされていました。

 

今日の纏めとして

建材の使用方法が間違っていた為

返って不具合事象を起こしてしまうケースが有ります。

 

今回の場合は

確認申請図面図書には

遮熱シートの施工は謳われていないので

撤去すれば問題は解決する事になります。

 

また

棟換気の未設置に関しては

建築基準法違反ではないので

訴えてもどうにもなりません。

 

早い話

結果的に依頼者様が

「泣き寝入り」という事になります。

 

相変わらず

工務店の低レベルな認識で

住宅が建てられているという事ですね!

 

もう「住宅診断」の普及活動はしない事にしたのですが

新築分譲住宅を契約する前には

やはり「住宅診断」が必要ですね!

 

注文住宅の場合は

各工程検査を実施された方が

色々な施工ミスが確認されて安心なのかな?

 

という事で

今日のお話は、参考になったでしょうか?

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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