2022/07/29
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<床傾斜に於ける新たなチェック項目として!>についてお話をします。
今日のお話は
床の傾斜についてお話をします。
「住宅診断」を実施して
床の傾斜で判定基準の6/1000以上になるのは
やはり新築分譲住宅ではなく既存住宅になりますね!
新築分譲住宅の場合は
1階の床の傾斜は悪くても2㎜迄の不陸で
1室単位での床の傾斜に関しては不具合は確認出来ません。
2階の床の場合は
悪くても1室単位での傾斜計測で3㎜以内の不陸です。
それ以上の不陸が有る場合は
下記図面②の様に
3㎜以上の不陸が確認出来ます。
上記図面①と②を見れば
明らかに「構造区画」の不備や
「柱の直下率」が原因で発生している事が
ご理解されると思いますが如何ですか?
3階建ての場合は
許容応力度の構造計算を実施しているので
3㎜以上の不陸は
今迄の「住宅診断」に於いて確認はしていません。
実際のところ
許容応力度の構造計算を実施しているので
新築時に於いては
不陸の不具合が確認出来なかっただけなのか?
「構造区画」や「柱の直下率」を
全然考えていないプランもよく見かけますから
もしかしたら年数が経てば・・・・?
新築分譲住宅の場合は
今迄の「住宅診断」から考えると
不同沈下と考えられる傾斜傾向は確認出来ません。
という事を考慮すれば
不同沈下の原因を探すよりは
「構造区画」や「柱の直下率」のチェックを
新築分譲住宅の
必須チェック項目にすべきと考えますが
皆さんはどう考えられますか?
では
既存住宅の場合はどうでしょうか?
築年数が
新耐震基準から2000年基準の間の
築30年~40年の間の既存住宅の場合は
まだスウェーデン式地盤調査が
余り普及していない状況でしたので
地盤調査自体を実施しないで家を建てる事に
何ら不安を感じる事は少なかったと思われます。
これが結果的には
不同沈下と言う不具合事象を
経年劣化の一部として考えられた節が見られますね!
実際に
「住宅診断」を実施すると
床の傾斜傾向がハッキリと分かる「不同沈下」が確認されます。
ただし
その床の傾斜が許容範囲内(6/1000未満)かどうかは別ですけど!
この床の傾斜が
既存住宅が敬遠される理由の一つですね!
なので
既存住宅の場合は必ず
「床の傾斜傾向」と「不同沈下の有無」及び原因を
追究して貰いましょう!
追究する事で
無駄な(表面的な)補修工事に
大切な費用を使用する事が省けますよ!
今日の纏めとして
新築分譲住宅の場合は
「構造区画」や「柱の直下率」のチェックを
必須チェック項目にすべきと考え
既存住宅の場合は
「床の傾斜傾向」と「不同沈下の有無」及び原因を
必ず確認して貰って下さいね!
という事で
今回のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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