2022/08/19
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<床下地盤面にひび割れを確認した場合は?>についてお話をします。
今日のお話は
床下地盤のひび割れのお話をします。
床下地盤のひび割れは
隣地の方が低い場合に確認される事が多いと考えます。
因みに
下記写真3枚の建物の場合2m以上隣地側が低かったです。
下記写真①の
ひび割れの原因は
地震による不同沈下で低い隣地側の方へ
大きな床の傾斜が確認されています。
何故地震が原因と断定するのか?
床下地盤のひび割れの延長線上の基礎・外壁が
ミリ単位で測れるひび割れ補修跡が有り
更に延長線上のコンクリートブロックの目地が
1cm以上開いていたからです。
下記写真②の
ひび割れの原因は
地震も有ると考えられますが
直接の大きな原因は
隣地に分譲マンション工事が始まった時に
鋼製矢板打ちを建物から近い場所で
施工した事で不同沈下したと考えます。
下記写真③の
ひび割れの原因は
地震による不同沈下と考えます。
何故ならば
ひび割れの延長線上の基礎及び外壁に
大きなひび割れ補修がされていたからです。
この建物の場合は
建物と法面上の距離が
1m位しか離れていませんでした。
どうですか?
床下地盤にひび割れが発生している場合は
そのひび割れの延長線上の基礎・壁に
必ず大きなひび割れが確認されるはずです。
なので
既存住宅を見に行った時に
基礎と外壁それぞれの大きなひび割れが
もし繋がっていた場合は
建物が不同沈下している可能性は100%かな?
で
ここで注意点として
床下地盤のひび割れは
上記写真③の様に
洗面所の床下点検口を開けた時に
運が良ければ確認出来る場合も有りますが
上記写真②、③の場合は
床下に入っての調査で初めて発見する事が出来たのです。
ここで特にお話をして置きたい事は
床下地盤に
上記の様な大きなひび割れが有る場合は
今後も
地震が有る度に
ひび割れが開いていく可能性が有ると考えています。
何故ならば
同じ不同沈下でも
単純に転圧が足らずに沈下する場合は
建物の荷重によって地盤が圧縮され
地盤が固まれば沈下も止まると考えられますが
床下地盤のひび割れの場合は
隣地の低い方へ地盤がズレる形で
不同沈下をしていると考えられますから
地震が来る度に
低い隣地側に地盤が開いて(下がって)
不同沈下をしていると考えるからです。
という事から
建物状況調査的なインスペクションの場合でも
オプションとして
必ず床下に入っての調査を依頼して下さいね!
今日の纏めとして
床下地盤にひび割れが有る既存住宅は
購入を控えた方が無難と考えますよ!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これでお終いにします。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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