2022/08/23
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<小屋裏換気は必要か?では無くて必須ですよ!>についてお話をします。
今日のお話は
小屋裏換気についてのお話をします。
小屋裏換気と言えば
フラット35を使用する場合は
木造住宅工事仕様書に記載されている
小屋裏換気計算で算出された
必要な換気口面積の換気口金物が必要になります。
がしかし
フラット35を使用していなければ
小屋裏換気計算をしなくても
または
小屋裏換気金物を設置しなくても
建築基準法違反にはなりません。
なので
工務店によっては
鼻っから小屋裏換気計算をしないで
設置出来る所に換気口金物を
設置すれば良いくらいにしか考えていません。
下記資料①は
フラット35の木造住宅工事仕様書に
記載している設置例です。
この中の
「ロ」だけは絶対に採用しない様に
このブログに何度か記載しています。
その理由は
空気が小屋裏の中で滞留して
外部へ空気が逃げ難いからです。
小屋裏換気の必要性は
特に夏期に小屋裏に熱気が溜まり
2階の部屋がとても暑くなるのを
少しでも解消する為にも必要です。
もう一つの必要性は
冬期に太陽によって暖められた空気が
小屋裏で滞留したままの状態で
その滞留していた暖かい空気が
夜になると外気により冷やされてしまい
外気との温度差により
屋根裏の野地板に結露が発生してしまうからです。
その他の設置例の場合は
小屋裏の空気が
太陽によって暖められ上昇するので
棟換気から外部に逃げて行き
逃げる事で今度は
軒裏換気口から新たな空気が入って来て
常時空気が循環する事で
野地裏に結露をさせない状況にする事が出来ます。
今日の纏めとして
小屋裏換気口金物の設置を
疎かに考えている工務店は
上記の理屈が分かっていないので
夏期に
2階の部屋が暑いのは
天井断熱材が薄いから仕方が無いと考えているのか?
冬期に
小屋裏に多量の結露が発生して
天井や壁際に水シミが発生したと言う不具合に対して
単純に雨漏りと考えて
屋根屋に雨漏りを補修するように依頼する事が有ります。
結局
雨漏り箇所が分からずに
適当に原因らしき箇所を見つけて
シーリング等の補修工事を実施して終わり!
と言うパターンを繰り返しているのではないでしょうか?
今から
注文住宅を工務店に依頼する時には
必ず小屋裏換気計算を実施して
その換気口面積以上の換気金物を
適所に設置する様にお願いして下さいね!
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これでお終いです!
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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