2017/04/24
<<購入予定者側がインスペクションした結果に対する既存住宅瑕疵保険付き住宅の問題点>>
売主(不動産業者)が既存住宅瑕疵保険検査に合格した既存住宅を、瑕疵保険付き住宅として売り出し、その建物を契約前または引渡し前に購入予定者または買主側のインスペクションで「新たな瑕疵」を発見したと想定します。
◆問題点として
売主が買主側のインスペクションで発見された「新たな瑕疵」を直さないで(保険法人との間で瑕疵保険契約を受理されている既存住宅を「新たな瑕疵」を含めないで保険証券発行申請をして)引渡しを実施した場合、この「新たな瑕疵」は保険適用除外されます。
この「新たな瑕疵」は、瑕疵では無くなる為に、瑕疵保険は適用されません。
つまり、この「新たな瑕疵」が有る事を承知して買主が購入した事になるので、「新たな瑕疵」が原因で、例えば家が傾いたとしても、保険金は降りないという事になります。
ここで私が問題にしている事は、保険金が降りない事を言いたいのでは有りません。
保険法人に対して、今回の想定の様な場合、売主が瑕疵保険検査に合格(瑕疵保険契約を受理された)した建物を、購入予定者または買主側がインスペクションをして発見した「新たな瑕疵」も保険適用するべきではないかと問題提起をしているのです。
保険法人の言い分として
引渡し前に売主が、その「新たな瑕疵」を直して保険証券発行申請すれば、保険適用しますとの事。
保険法人が言う事はもっともな事だと一瞬考えてしまいます。
しかし、買主側からすれば、瑕疵保険付き住宅だと安心して、売買契約をし、引渡し日まで時間が無い中、念の為にインスペクション依頼した結果「新たな瑕疵」が出た場合はどうでしょうか。
その瑕疵を直すとしても、引渡し日には間に合わなけらば、瑕疵保険自体に加入できなくなります。
仕方がないので、「新たな瑕疵」を直す事を諦めざるを得なくなります。
それでも保険法人の言い分が正しいと言えるでしょうか?
そもそもの原因は、保険法人側の検査体制が不備な事が原因で発見された「新たな瑕疵」です。
それに対して、責任を持たない事は、つまり保険法人の責任放棄ではないでしょうか?
保険法人の次の言い訳は
<<この「新たな瑕疵」は、売買契約前または引渡し前に発見されたのだから、瑕疵では無くなる為に瑕疵保険は適用されません。>>
これって可笑しくない?
保険法人がインスペクションをして瑕疵保険が付きますと宣言した住宅ですよ。
瑕疵保険付き住宅と宣言した後に発見された「新たな瑕疵」は、売買契約前または引渡し前でドウノコウノに関係なく、保険適用される瑕疵として認めるのが物事の筋ではないでしょうか?
この件は、今後、事ある毎に取り上げていきます。
宅建業法改正で、買主側が不利になる事が無いようになればと思います。
今回はここまでとします。
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