2022/09/06
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<バルコニーのオーバーフロー管の設置義務は?>についてお話をします。
今日のお話は
バルコニーの排水ドレン近くに有る
オーバーフロー管についてのお話をします。
因みに
バルコニーとベランダの違いが分りますか?
簡単に説明しますと
ベランダには屋根が付いていて
バルコニーには屋根が付いていません。
この違いを区別して使い分けている建築士は
果たして何割ぐらいいるだろうか?(笑)
屋根が付いているのがどちらだったのだろうと
分からなくなった時には
ルーフバルコニーを思い出して下さい。
屋上には普通屋根が付いていませんから!
話が横道にそれましたが
下記の写真①を見て下さい。
何と
この建物のバルコニーに
オーバーフロー管が設置されていないのです。
オーバーフロー管とは
もし排水ドレーンが落ち葉などで詰まってしまった場合
バルコニー内に雨水が溜まってプールになってしまいます。
雨が降り続いた場合は
バルコニーに出る掃出しサッシの下端などから
室内に雨水が入り込んでしまう可能性が有ります。
因みに
一般的には下記写真②の様に
オーバーフロー管を設置します。
この建物の場合は
オーバーフロー管の穴の大きさと
排水ドレンとの穴の大きさと同じでした。
一般的な穴の大きさは
下記写真③の大きさが多いですね!
この考え方は
予備的な排水穴と考えているからでしょうね!
私見ですが
オーバーフロー管の考え方からすれば
もしもの時の備えですから
上記写真③の穴の大きさよりは
上記写真②の穴の大きさの方をお勧めします。
今日の纏めとして
このオーバーフロー管の設置に関する規定は
瑕疵保険の設計施工基準とか
フラット35の木造住宅工事仕様書には
何も記載されていません。
何か狐に抓まれたような感じですね!
なので
設置規定がどの規定にも有りませんので
「住宅診断」の指摘事項として説明するだけで終わります。
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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