2022/09/10
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<軒ゼロ換気の設置は台風時の雨漏りに要注意!>についてお話をします。
今日のお話は
軒裏換気金物のお話をします。
下記写真①と②は
軒の出が200㎜の庇の写真です。
図面上(机上)の計算では
寸法的にきりきり入るはず!
上記写真①は
工事途中に気になったので計測してみました。
化粧破風と外壁サイディング面までの寸法が
丁度70㎜でした。
この段階で
200㎜以内で仕上がっている事を確認出来ました。
上記写真②は
軒裏及び外壁サイディング部分の
シーリング打ちが完了した写真です。
ガルバの縦葺き立馳キャップが少し見えていますが
このキャップの先が壁芯から200㎜でした。
一度
この様に現場で直接庇の出を確認して置けば
次回からは安心してこの軒裏金物が採用できますね!
この仕様の場合は
上記写真②の様に
軒天仕上げが全て軒裏換気口で仕上げる事になります。
軒天材に
ケイカル板などを使用する事が無いので
ケイカル板との取合い部分が無い分だけ
不具合事象が少なくなります。
今日の纏めとして
軒ゼロ住宅にする場合は
軒ゼロ用の軒裏換気金物が有りますので
その金物を使用します。
軒ゼロ換気金物を採用する場合は
外壁通気部分からの空気と
軒裏換気口から入る空気が
小屋裏の棟換気口から排出される事になりますので
透湿防水シートの張り方に注意しなければ
台風などの時の雨漏りの原因になってしまいますよ!
メーカーの施工要領を良く確認しながら
設置して下さいね!
その他には
棟換気口金物の設置規定面積は
計算上では
小屋裏面積の1/1600以上有れば良いのですが
出来れば
小屋裏に結露をさせない為にも
棟換気口の設置長さは
棟全長に設置する事をお勧めします。
という事で
今日のお話は、参考になりましたでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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