2022/10/11
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<ベタ基礎全面に捨てコンは必要?>についてお話をします。
今日のお話は
ベタ基礎ベース下にも捨てコンを打ちませんか?
それとも捨てコンは必要は無い?
と言うお話をします。
インスペクターの立場から言えば
捨てコンは必ず打つべきと考えますが・・・・。
基礎の
不具合事象とか欠陥事象に
鉄筋のかぶり厚さの
寸足らずをSNSなどで良く目にします。
木造住宅の
基礎鉄筋の基本的なかぶり厚さは
土に接する部分のかぶり厚さは60㎜以上
それ以外のかぶりの厚さは40㎜以上です。
今回は
土に接するベタ基礎ベース下の
鉄筋のかぶり厚さのお話です。
何時頃から
ベタ基礎の底盤底に捨てコンを
打たなくなったのだろうか?
布基礎が主流の時には
墨出しをする為に必ず捨てコンを打っていたと思います。
それが
ベタ基礎が主流になって来た当初はまだ
ベタ基礎全面に捨てコンを打っていた記憶が有ります。
それが今では
建物の外周廻りにだけ墨出しをする為に
捨てコンを打っているだけですね!
まぁ
捨てコンの考え方は墨出しをする為だと考えれば
仕方が無いのかなぁ?
そこで
下記写真①を見て下さい。
写真の撮り方が悪かったのですが
鉄筋のかぶり厚さは60㎜有るか無いかでした。
上記写真①を見て
何か違和感を感じませんか?
下記写真②は
ベース筋のかぶり厚さを確保する為の
60角のサイコロを約750ピッチで鉄筋の下に設置しています。
上記写真②を見て
何かを感じませんか?
下記写真③は
基礎ベース部分のコンクリート打ちの写真です。
上記写真③を見て
何かホントにこれで大丈夫?って
感じませんでしたか?
まぁ
工務店の現場監督さんも
ほぼ誰も何も違和感を感じないのでしょうね!
ここに取り上げた理由は
これで本当にかぶり厚さが
60㎜以上確保出来ると言い切れますか?って言う事を
感じて欲しかったのです。
上記写真②の段階で
人が鉄筋の上を歩いた為に
サイコロ部分の下が少し沈んでいるのが分かりますか?
この状態でコンクリートを打てば
上記写真③の人の足元を見て下さい。
明らかに
鉄筋のかぶり厚さが60㎜有りません。
コンクリートを打つ前に
建築基準法の鉄筋かぶり厚さをクリアしていたとしても
上記写真③の様に
コンクリート打ちの時に
規定の鉄筋かぶり厚さが有りません。
人が移動したら
かぶり厚さは元に戻ると思われますか?
100%戻らないでしょうね!
それなのに
誰もこの事を指摘しませんし
かぶり厚さを確保する為に捨てコンは必須と
指摘される人も居ません!
私から言わせれば
捨てコンを打っていない木造住宅は
全て建築基準法違反なのです。 ☜ 大袈裟では有りませんよ!
少し考え方を変えてみると
この鉄筋のかぶり厚さ足らず(建築基準法違反)が
今後どの様な影響を家にもたらすのか?
この事を考えた場合
ほぼ何も表面に出現する影響は出ないでしょうね!
ってなってしまうのかな?
と考えた場合は
かぶり厚40㎜以上の基礎立上り部分だけを
要注意して施工すれば良いのでしょうかね?
って言う考え方になるのかな?
今日の纏めとして
注文住宅を依頼している人は
工務店に
捨てコンを打つのかを確認して見て下さいね!
出来れば
捨てコンを打って貰いましょう!
という事で
今日のお話は
明らかに建築基準法違反でも・・・・と言うお話でした。
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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