2022/10/19
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<ベタ基礎の場合は防湿フィルムは必須なのか?>についてお話をします。
今日のお話は
前回に続いて瑕疵保険の基礎配筋検査立会で
気付いた事についてお話します。
最初に
下記写真①の
防湿ポリエチレンフィルムに付いた水滴を見て下さい。
この水滴を見ると
一昔前の布基礎住宅の場合は
これだけの水分が地中から床下へ上がっていた事が
写真を見ると良く分かりますね!
布基礎の
既存住宅を「住宅診断」した時に
着ていたツナギの作業服が
床下の湿気でドロドロになる事が良く有りました。
まぁ
湿気は目には見えませんが・・・・
不具合事象で
床下合板にカビが発生していたり
針状結晶で束石が割れていたりと
床下の湿気が悪さをして
湿気が原因の不具合事象は沢山有ります。
この床下の湿気を防ぐ為に
この床下の湿気を防止する規定として
フラット35の木造住宅工事仕様書に
「床下防湿」という項目が有ります。
床下防湿措置として
大きく簡単に分けると3項目になります。
①床下地面全面に防湿ポリエチレンフィルムt=0.10以上を敷き詰める。
②床下地盤面全面に厚さ60㎜以上のコンクリートを打設する。
③基礎の構造をベタ基礎とする。
上記3項目を見ると
上から順に住宅の進化が見れて面白いですね!
このフラット35の
木造住宅工事仕様書から見れば
上記写真①は
防湿フィルムを敷いていますが
ベタ基礎の建物なので
フラット35の仕様に当て嵌めれば
防湿フィルムは無くても
適合しているという事になります。
なのに
防湿フィルムを全面に敷いています。
今迄
配筋検査を実施した全棟には
防湿フィルムを敷き込んでいました。
それは何故でしょうか?
私見ですが
大袈裟に言えば
木造住宅基礎の進化論なのかな?(笑)
昔は布基礎全盛期だったので
フラット35仕様が世の中に認知されてから
防湿フィルムを床下全面に敷く事が一般化し
ほんの少し
60㎜厚のコンクリート打ちがチラホラ有るか無いかの内に
ベタ基礎が主流になったので
防湿フィルム敷きが抜け切らずに
ベタ基礎に移行したからなのかな?
まぁ
2重に床下地面からの湿気を防いでいますので
このまま続ければ悪い事ではないので良いのかな?
今日の纏めとして
ベタ基礎にした場合は
防湿フィルムが敷き込まれていなくても
フラット35住宅工事仕様書に照らし合わせれば
問題無しという事が分かりました。
しかし
今迄の習慣は抜けないでしょうね!(笑)
習慣化したマスクも今後どうなるのでしょうかね!
という事で
今日のお話は
ベタ基礎の場合は
防湿フィルムが無くてもOKというお話でした。
参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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