2022/10/22
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<太陽光発電設備の設置を考えた屋根とは?>についてお話をします。
今日のお話は
屋根形状のお話をします。
今回の
屋根形状のお話の前提として
2020年10月26日に
「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」
ことを当時の菅総理が宣言した事から
2050年カーボンニュートラルの
実現に向けた取組の基本的な考え方として
2030年に
目指すべき住宅の姿としては
新築される住宅についてはZEH基準が確保され
6割においては太陽光発電設備の導入を目指す事です。
上記内容を
念頭に置いて屋根形状のお話をします。
つまり
太陽光発電設備の
性能が発揮し易い屋根形状とは
どの様な形状なのか?
最初に
屋根面の角度及び向きはどうなのか?
ある地域のデータでは
屋根面の角度は30°(5.77寸勾配)
屋根面の向きは真南が最適になっています。
ただし最適角度は
地域によって20°~40°のばらつきが有りますので
その地域の最適角度を確認して見て下さい。
2番目に良い角度は
40°(8.39寸勾配)ですが
一般の住宅では考えにくいので
その次に良い角度が
20°(3.64寸勾配)です。
20°(3.64寸勾配)であれば
4寸勾配~5寸勾配は
20°~30°の間に入っていますので
プランが考えやすいと思います。
ただし
真夏ではパネルの表面が70°以上になる為に
基準温度時?と比べて20%ほど変換効率が低下するとの事。
太陽光の方角は
真南の向きが100%の効率です。
南東・南西の向きが96%
東西の向きが85%
真北の向きが63%
この角度と方角を考慮して
最後に屋根の最適形状は?って考えた場合
南向きの片流れ屋根が
太陽光パネルを多く載せられるので一番と考えます。
ただし
第一種低層住居専用地域の場合は
北側斜線等の規制が厳しくなりますので
片流れ屋根を段違い屋根にするなどの工夫が必要になります。
また
敷地環境によっては
南面の建物の陰になったりする事も有りますので
太陽光発電設備を
設置する屋根面はケースバイケースで
その敷地に最適な向きで考えましょう!
今日の纏めとして
2030年のZEH基準の住宅を考えれば
太陽光発電設備の設置を考えない屋根形状は
特に注文住宅を考えている方は
絶対にNG ですから要注意ですよ!
住宅を計画する上での
4つの重要な性能は下記の通りです。
①耐震性能
②耐久性能
③温熱性能
④気密性能
この4つの性能にプラス1として
+①屋根形状を付け加えませんか?
という事で
今日のお話は
太陽光発電設備を設置する事を前提とした
屋根形状にしませんか?と言うお話でしたが
参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊