2017/08/22
売主様、不動産仲介業者様、買主様も殆どの人が正確に理解していないのが、「瑕疵保証」と「瑕疵保険」の違い及び内容です。
ここで、少し分かり易く説明して行きます。
「瑕疵保証」の例として、新築住宅の場合、大体2年保証が付いています。
会社によって違いますが、6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月の定期点検で見つかった不具合は無償で補修する制度です。
「瑕疵保険」を分かり易いと思われる「火災保険」を例に説明します。
火事によって生じた【損害】を補償するものが「火災保険」です。
つまり、何かによって生じた【損害】を補償するのが「保険」です。
ここからが、皆さんが勘違いする所です。
◆勘違いの例として
実際の中古住宅に置換えて説明します。
瑕疵事象として床下基礎に3.0mmにひび割れを発見したとします。
さて、これを補修するには「瑕疵保証」? 「瑕疵保険」?
この住宅が新築で、2年保証以内の場合は、「瑕疵保証」で工務店が無償で補修する事になります。
しかし、保証期間が過ぎた中古住宅だった場合は、「瑕疵保証」で工務店が無償で補修する義務は有りません。
ですから、中古住宅を購入する時に、もし不具合が有った場合に備えて「既存住宅瑕疵保険」に加入しようと考えます。
では、この「既存住宅瑕疵保険」で先程の床下基礎の3.0mmのひび割れを補修する事が出来るでしょうか?
答えは、補修する事は出来ません。
何故でしょうか?
それは、最初に「火災保険」で説明した事を思い返して下さい。
保険とは、何かによって生じた【損害】を補償するのが「保険」です。と説明した通りです。
つまり、瑕疵によって生じた【損害】を補償するのが「瑕疵保険」です。
ここでは、「床下基礎の3.0mmのひび割れ」が「瑕疵」になります。
瑕疵(床下基礎の3.0mmのひび割れ)を補修する費用は保険からは降りません。
この瑕疵(床下基礎の3.0mmのひび割れ)が原因で、例えば床が6/1000以上傾いたとか、サッシの建付が悪くなったとかの【損害】に対して補償(保険金)が払われるのです。
これで頭の中がスッキリしたでしょうか?
◆まとめとして
中古住宅を購入する時に、「既存住宅瑕疵保険」に加入する事は、必要な事と思います。
しかし、一番大切な事は、
中古住宅を購入する前にホームインスペクション(住宅診断)をして、
その住宅の現在の劣化状況を調査し、
瑕疵保険では直せない瑕疵事象を購入する前に補修してもらってから購入するか、
自分で瑕疵部分をリフォームする時に一緒に直すようにするかを決めてから、
既存住宅瑕疵保険に加入できる住宅であれば瑕疵保険に入るようにする事が、
一番ベストな購入の方法と思います。
ホームインスペクション(住宅診断)を必ず購入する前に実施しましょう!
ご質問等がございましたら、画面の上下に有る「メールでのお問合せ」でお願いします。
では、今回はここ迄とします。
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