2022/11/03
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<「構造区画」はプラン作成時に要検討の事!>についてお話をします。
今日のお話は
建物を建てるに当たって
前回の「耐久性能」の次に
考えて欲しい性能のお話をします。
Y&Y設計事務所が考える
4つの性能プラス①をの内の「耐震性能」です。
この「耐震性能」を分かり易く
そしてプラスアルファとして
直下率や構造区画について
お話をして行きます。
熊本地震以降に
良く聞くようになった事は
震度7が2回も続けてきた中で
軽微な補修だけで
その家に住み続けられた建物は
耐震等級3の建物だったいう事を聞きませんか?
下記資料①が
それを示す資料です。
上記資料①を読むと
耐震等級3に相当する様な耐震性の建物と書いていますが
これはとても曖昧な書き方ですね!
この事を少し私なりに掘り起こしたブログが
下記ブログになります。
同じ耐震等級3でも強度が違う? (yandykensa.com)
まぁ
細かい事はさて置いて
今後の
大きな地震が来ると予想されている中に於いては
許容応力度計算の耐震等級3の建物は必須性能と考えます。
何故ならば
「温熱性能」や「気密性能」の事を考えた場合
地震の揺れによって
断熱材の連続性が切れたり
気密シートの連続性が切れたりした場合
折角
多額の費用をかけた「温熱性能」や「気密性能」が
一瞬にして意味をなさなくなってしまいます。
つまり
高断熱・高気密の住宅を建てるのであれば
最低条件が
許容応力度計算の耐震等級3の建物にして欲しいと考えます。
直下率に関しては
同じ耐震等級3でも強度が違う? (yandykensa.com)
にも書いている様に
Y&Y設計事務所としては
柱の直下率の目標を60%
耐力壁の直下率の目標は50%と考えています。
上記目標は
総2階の住宅にすればクリア出来ると考えますので
出来るだけ凹凸の無い住宅の外観にしませんか?
特に重点を置いているのは
「構造区画」です。
「構造区画」を簡単に説明しますと
梁の両端には必ず柱で支えるという事です。
これがなかなか出来ていないのです。
下記写真①が
実際の建物の写真です。
上記写真①を見て
皆さんはどの様に思われますか?
「構造区画」の基本の基が分かっていません!
この建物は
注文住宅なのです。
お施主さんのプランの要望を
全てを取り入れて書いたのでしょうが
ホント信じられないプランですね!
では何故
「構造区画」が重要なのか?
「構造区画」がシッカリと出来ていれば
建物の荷重や横揺れに対する力の逃げ方が明確になります。
構造材が高騰している中で
「構造区画」がシッカリと計画されていれば
上記写真①の様な大きな構造材を使用せずに済みます。
つまり
構造材費用の無駄な出費が無くなります。
構造材が高くなれば
全てお施主さんの負担になってしまいますが
お施主さんは
この構造材費用の無駄を知らずに契約をしています。
今日の纏めとして
「耐震性能」について簡単に説明しましたが
その中で
「構造区画」と言う考え方が
まだまだ浸透していない様に思われます。
Y&Y設計事務所では
下記3項目は必須項目と考えています。
①許容応力度計算の耐震等級3
②柱の直下率60% 耐力壁の直下率50%
③構造区画
という事で
今日のお話は、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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