2022/11/07
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<新築分譲住宅の場合「魔法の言葉」に要注意!>についてお話をします。
今日のお話は
「魔法の言葉」に惑わされない様に!
についてのお話をします
この「魔法の言葉」とは何?って思いませんか?
この一言で全てが有耶無耶にされてしまいます!
使用される場面とは
新築分譲住宅の不具合事象に対する言い訳にです。
その一言とは
「建築基準法違反では有りませんから!」
例えば
下記写真①~③を見て下さい。
上記写真①は
ユニットバス下部の基礎断熱部分の
人通口に断熱材が設置されていない
不具合事象の写真です。
この不具合事象は
床下の断熱欠損で有り
冬期にヒートショックを起こす原因にも
なりかねない程の不具合事象です。
上記写真②は
外壁妻側(ケラバ側)に外壁通気構法の
排気用金物の設置未済の
不具合事象の写真です。
この不具合事象は
外壁通気内に「結露」を発生させる原因になります。
何故ならば
外壁通気構法とは
基礎上部の水切り部分から入り込ん外気が
軒裏と外壁の取合い部分に有る排気口から
外気を外部に逃がす事で
室内から出る湿気を排出させる役目が有るのです。
もし
室内からの湿気が外部に排出されなかった場合は
外壁通気内で外気が滞留してしまい
外壁通気内で外気に冷やされて
「結露」が発生してしまうのです。
「結露」は
住宅にとって「百害あって一利なし」なので
「結露」を発生させない事が肝心な事なのです。
上記写真③は
基礎配管スリーブと配管とのすき間に
防蟻性の有る材料で充填していない
不具合事象の写真です。
この不具合事象は
スリーブと配管とのすき間から入るものは
一つは
床下浸水時に
このすき間から濁流が床下に入り込む可能性が有ります。
もう一つは
白蟻が
このすき間から家の中に侵入する可能性が有ります。
どちらも嫌では有りませんか?
以上3つの不具合事象は
新築分譲住宅の「住宅診断」で
よく確認される不具合事象です。
しかし
この3つの不具合事象に関しては
「建築基準法違反」では有りません。
この事から
売主側又は工務店側が
「建築基準法違反では有りませんから!」と言って
契約をするのかしないのかの返事をせかせ(催促し)ます。
買主側が
結局せかされて(催促されて)しまい諦めて
直さない状態で契約をしてしまうのです。
実際問題として
差し当たって直ぐに不具合事象が
悪さをする訳では無いのですが
忘れた頃に
「泣き寝入りする」可能性が
無いとは断言できませんよね!
今日の纏めとして
上記3つの不具合事象に対して
売主側又は工務店の
都合の良い言葉(言い訳)が
「建築基準法違反では有りませんから!」
新築分譲住宅の場合は
「魔法の言葉」は通用してしまいますが
注文住宅の場合は
各要点をキチンと契約書又は設計図に記入する事をしていれば
「契約不適合責任」を問う事が出来ますので
必ず一つ一つ
必要事項を確認して
契約図書に明記しておきましょう!
という事で
今日のお話は
「魔法の言葉」としての
「建築基準法違反ではないので!」を
お話をしましたが、参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂く住宅診断とは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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