2023/04/27
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<直下率も重要だけど梁両端を支える柱も重要!>についてお話をします。
今日のお話は
新築分譲住宅の住宅診断のお話をします。
今回の場合は
事前図面チェックとして
下記直下率計算①の結果が
実際の
床傾斜計測結果と比べて
どうなのかを確認して見てました
下記直下率計算①は
住宅診断の依頼者より頂いた
平面図面から起こした直下率計算です。
頂いた図面には
耐力壁が記載していませんでしたので
壁と柱の直下率を見てみました。
壁の直下率は
多いに越した事は無いですが
壁の場合はどちらかと言うと
壁の直下率よりも構造区画を考えていれば
良いかな?と考えています。
計算結果は
壁の直下率が33.75%
柱の直下率が39.62%
柱の直下率は
Y&Y設計事務所の標準数値よりもかなり低く
それよりも悪いのが構造区画の方です。
上記直下率計算①の
赤色部分は2階のみの
壁の通りと柱の位置を示していますが
どう見ても
赤い壁通りの梁の両端を支えている柱が
1本たりとも見当たりません。
2階のプランは
下記2階鳥瞰図①の通りになります。
上記直下率計算①を見て
2階4部屋の
間仕切り壁部分下の
梁の両端を支える柱の配置は
構造区画を検討する建築士で有れば
窓の位置などをずらす事などをすれば
難なく構造区画が安全側に持って行き
それプラス
柱の直下率が増える事が分かるはずです!
残念ながら
この新築分譲住宅の場合は
間取り優先で耐震性能に関して
無頓着な建築士が設計したと思われます。
住宅診断に於いての
2階床の傾斜結果は
4部屋の内2部屋の床の最大高低差は
5㎜と6㎜が計測結果分かりました。
この事から考えても
構造区画の検討をしていなければ
新築住宅にも関わらず
床の傾斜が確認される事が大変多いです!
3階建て住宅で
許容応力度計算を実施していても
構造区画(梁の両端を支える柱)を
検討していなければ
床の傾斜が
ハッキリと分かる事が多いです!
今日の纏めとして
直下率も重要ですが
構造区画の検討の一つとして
梁の両端を支える柱が重要ですよ!
という事が再認識できましたね!
という事で
今日のお話は参考になったでしょうか?
Y&Y設計事務所は
新築住宅の「住宅診断」を実施して
沢山の不具合事象を見ていますので
これらの
不具合事象が無い様に
耐震性能を第一に考えた
プランを作成しています!
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y設計事務所」が お客様に提供させて頂く
詳細な住宅診断とは、
ただ単に不具合事象の有無を調査するのではなく、
もし不具合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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