2023/05/01
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<道路斜線制限をクリアさせる為のプラン!>についてお話をします。
今日のお話は
特異な敷地条件での
分譲住宅プラン作成のお話です。
敷地の環境として
下記敷地配置図の通り
狭い歪な敷地で尚且つ道路高低差が4~5m有り。
売主側の要望として
敷地内にクルマ1台駐車出来るプランで
3階建てでという事でした。
最初
プランを考えるに当たって
道路斜線制限の関係で
3階建ては天空率(緩和処置)を使用しても
到底無理と判断しましたので
2階建てプランで検討しました。
敷地内に
建物とは別に駐車場の確保は無理と判断し
ビルトインガレージの計画を考えました。
この為に
2階にLDKを配置する事でプランを計画
次に考えたのは
バルコニーに代わる
ドライルームの設置するプランも無理と判断
そこで仕方なく
跳ね出しのバルコニーを考えたのですが
上記敷地配置図の様に
東側道路斜線制限がかかる為に
下記2階平面図の様に
2階部分を引っ込ませたプランに変更。
天空率計算(緩和処置)を使用すれば
クリアする可能性が有りましたが
この段階ではしませんでした。
何故ならば
天空率計算を実施する為には
敷地の
全面道路との高低差や道路幅員などを
正確に計測する必要が有りますので
今の段階は
敷地を購入するかどうかの検討の段階なので
そこ迄する必要が無いとの事でした。
この様にして
何とかプランを作成したのですが
下記直下率計算で
Y&Y設計事務所が推奨する直下率値に
耐力壁も柱も全然足りていませんでした。
で何とか
試行錯誤しながら
耐力壁の直下率を51.83%
柱の直下率を61.36%まで持って行き
クリアさせました。
結局のところ
売主側は
この敷地を購入する事を諦めました。
何故ならば
接道義務の特例許可申請が必要だった為です。
この
建築基準法第43条第2項第2号の申請を
クリアさせるには余分な経費がかかる事が
一番大きな原因の様でした。
今日の纏めとして
敷地を購入する前に
どのくらいの建物が建てられるか?
プラン作成の依頼が有りますが
出来れば事前に
もう少し
どの様な敷地なのかを
調べておいて欲しいですね!(笑)
という事で
今日のお話は参考になったでしょうか?
Y&Y設計事務所は
新築住宅の「住宅診断」を実施して
沢山の不具合事象を見ていますので
これらの
不具合事象が無い様に
耐震性能を第一に考えた
プランを作成しています!
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y設計事務所」が お客様に提供させて頂く
詳細な住宅診断とは、
ただ単に不具合事象の有無を調査するのではなく、
もし不具合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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