2023/05/23
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<プラン作成は直下率よりも構造区画が難しい?>についてお話をします。
今日のお話も
新築分譲住宅の構造のお話です。
住宅の間取りは
構造区画を考えなければ
それなりにプランは出来ます。
今回のプランも
売主側が作成したプランなので
開口などの変更が
出来なかったプランでした。
下記の
直下率計算結果から
耐力壁の直下率が52.38%
柱の直下率が71.11%でしたので
推奨する数値以上でした。
このプランの場合は
前回のプラント同じ様に
構造区画に難が有ります。
ここで言う構造区画とは
梁の両端を柱で支えられるかどうかを
検討しています。
上記の
直下率計算図の「A」を見て下さい。
この場所に柱が無いのです。
4Pの梁の片方を
柱で無くて梁で受けています。
私の基本的な考え方は
4Pの梁の両端には
必ず柱で受ける事にしています。
これが
このプランでは出来ていないのです。
前回同様に
売主側に変更の依頼をしても許可が降りませんでした。
今回の場合は
その4Pの梁の上に筋交いを
偏心率・剛心率の兼ね合いで設置しているのですが
筋交いからの荷重が梁に架からない様にする為に
筋交いを取り止めました。
その筋交いを取り止める事で
耐力壁の直下率が52.38%が
56.41%と数字的には上がりました。
ここで分かる様に
耐力壁の直下率は
2階の耐力壁の下に1階の耐力壁が無い場合は
直下率の数値は下がりますが
偏心率・剛心率を考えた場合は
その場所に耐力壁が有った方が良いのです。
この兼ね合いは
ハッキリした規定は無く
ホント匙加減が難しいですね!
次は「B」を見て下さい。
この部分は2階の跳ね出し部分になります。
この跳ね出し部分は
極力採用しない様に考えていますが
敷地が狭い場合などで
駐車スペースを確保する時などは
この跳ね出しプランを採用する事が有ります。
出来れば
採用しなくても良いプランを
作成したいものですね!
今日の纏めとして
プランによっては
構造区画の規定を守れないプランが出て来ます。
この場合は
梁の架け方などを工夫して
梁に掛かる荷重を減らす様にしたいですね!
という事で
今日のお話は参考になったでしょうか?
Y&Y設計事務所は
新築住宅の「住宅診断」を実施して
沢山の不具合事象を見ていますので
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住宅設計の直接の依頼もOKですよ!
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
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安心とは、不具合事象が無い事で安心。
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