2023/05/26
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<小さな不具合から他の欠陥が発見されるかも?>についてお話をします。
今日のお話は
住宅の不具合事象に対する
電話相談のお話です。
相談内容は
基礎にひび割れが入っているとの事で
その話を
質問しながら色々と聞いて見ると
隣の敷地で
業者が大きな下水管を埋める工事をしていた事が
直接的な原因かどうか分からないけど
基礎にひび割れが入っているとの事でした。
その基礎の
ひび割れの原因を調査して欲しいとの事でした。
最初に
基礎のひび割れを確認してみました。
下記写真①が
基礎のひび割れ箇所の写真です。
その後
建物の外回りを調査して見ると
下記写真②、③の不具合事象を発見しました。
上記写真②、③は
同じ方向の基礎と土間との取合いに
建物の西面全体に
すき間が3㎜前後開いていました。
依頼者に
このすき間の件をお話すると
全然気が付いていないと言うか
気にしていなかったそうです。 ☜ こちらの方が・・・・。
このすき間から
床の傾斜計測をする前に
東側に床が傾斜している事が想像つきました。
案の定
1階6帖洋室の対角線上で
床の高低差が9㎜計測しました。
6帖の長辺の角々で6㎜
短辺の角々で4㎜の高低差が有りました。
6帖の一室での床の高低差が
9㎜、6㎜、4㎜有っても
品確法などで
瑕疵が存する傾斜の
6/1000以上ではなかったのですが
基礎と土間との取合いと
この床の傾斜の
原因として考えられる事は
隣地で実施された
業者の大きな下水管を埋設する時の
工事と考えられます。
それにしても
依頼者の方は
床の傾斜に関して
全然気が付いていませんでした。
傾斜数値は
3/1000未満でした。
因みに
建物が3階建てだったので
図面上で
建物外壁の傾きを作図して見たら
最低でも15㎜前後は傾斜している事に?
この事から
依頼者が工事をした業者に伝えた所
業者の方で
建物外壁面の傾斜計測の結果
参考値として32㎜の傾斜で
3.869/1000の傾斜と記載されていました。
依頼者からの連絡は
この業者からの報告書をメールして頂いた後は
連絡が有りませんので
その後
どの様に対処されたかは分かりません。
個人的には
もっと追求したかったのですが・・・・。
そもそもの相談内容が
上記写真①の基礎のひび割れでした。
このひび割れの原因は
ピアノ線を差し込む調査の結果
建物が傾いた時に
基礎のモルタル仕上げが土間コンに付いて引っ張られ
モルタル仕上げが割れたと考えられました。
今日の纏めとして
依頼者が気にしていた
小さな基礎のひび割れから
全然違う
大きな不具合事象が見つかりました。
この様な
事例が有りますので
何か気になる事が有れば
どんどん
電話相談をされた方が良いと思いますよ!
という事で
今日のお話は参考になったでしょうか?
Y&Y設計事務所は
新築住宅の「住宅診断」を実施して
沢山の不具合事象を見ていますので
これらの
不具合事象が無い様に
「新築各工程検査」と
「プラン思い込み図面チェック」を
費用対効果を考えて依頼しませんか?
依頼する事で
少しでも不安(泣き寝入り)を少なくしませんか?
勿論
入居後の不具合事象に関する電話相談もOKですよ!
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y設計事務所」が お客様に提供させて頂く
詳細な住宅診断とは、
ただ単に不具合事象の有無を調査するのではなく、
もし不具合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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