2023/06/18
「住宅診断」を数多く実施して
不具合事象の原因追求をして来たから分かる
施工未済や施工不良 そして自然の力など
インスペクターから見た住宅設計とは・・・
「泣き寝入り」や「後悔」しない為に
住宅プラン作成の応援をして行きます!
今回は、<木造住宅の床傾斜の原因は色々有りますよ!>についてお話をします。
今日のお話は
木造住宅の床傾斜のお話です。
木造住宅の
床傾斜の原因には
二つの原因が有ります。
既存住宅によくみられる
敷地自体が原因である「不同沈下」と
新築住宅によくみられる
構造区画や直下率等の建物の構造が原因である
2階床の部分的な「床の沈み」が有ります。
今回は
既存住宅の床傾斜について説明します。
最初に
既存住宅に多い「不同沈下」の原因は
大きく二つに分けられます。
その一つは
その敷地が盛り土で造成されていて
最初から
建物が建つ地盤の地耐力が
安定していなかった場合
もう一つは
自然の力で有る地震により
建物の地盤が揺さぶられて沈下してしまう場合と
隣地での鋼製矢板打ち込み等による
建物の地盤が揺さぶられて沈下してしまう場合が有ります。
最初の方の
盛り土で造成した事が原因で
不同沈下になっていたのは
2000年以降に
地盤調査が普及する前の建物で
地盤調査が普及した後は
減少したと思われます。
後の方の
地盤が揺さぶられての不同沈下の場合は
極端に言えば防ぎようが有りません。
上記以外では
1981年の新耐震基準以前の
無筋の基礎で
コンクリート強度が
安定していなかった頃の建物が
建物の自重に耐え切れずに
基礎に
ひび割れとかの崩壊が原因による
部分的な床の傾斜が発生する場合も有ります。
因みに
コンクリート強度が安定していなかった頃とは
手練のコンクリートで且つ海砂を使用していた頃です。
更に
基礎の工法で言えば
布基礎が殆どの時期だったので
地域によっては
硫酸塩が含まれた埋め戻し土による針状結晶が発生して
基礎コンクリートの強度が低下してひび割れと言う
事例も確認されています。
更にさらに言えば
既存住宅で2階の床だけが
傾斜している場合が有ります。
俗に言う
2階の載りが悪い事が原因で
2階床が部分的に傾斜しています。
この2階の載りが悪いとは
今で言えば
構造区画や直下率が主な原因である
部分的な「床の沈み」です。 ☜ 意外と多い!
この
構造区画や直下率に関しては
最近のブログに
重要性を記載していますので参考にして下さい。
以上の様に
同じ床の傾斜でも
原因が違いますので補修の仕方も違いますからね!
業者によっては
原因を考慮せずに表面の床傾斜だけを
補修している場合が有りますので要注意ですよ!
今日の纏めとして
新築住宅で有っても
既存住宅で有っても
床傾斜の原因はそれぞれ違います。
特に
既存住宅の不同沈下に関しては
その不同沈下の原因を追究してから
補修方法を決めませんか?
その為には
「住宅診断」を実施して
不同沈下の原因追及が必須ですからね!
という事で
今日のお話は参考になったでしょうか?
Y&Y設計事務所は
新築住宅の「住宅診断」を実施して
沢山の不具合事象を見ていますので
これらの
不具合事象を少しでも減少させる為に
注文住宅の場合は
「新築各工程検査」や
「プラン思い込み図面チェック」を
費用対効果の事も考えて依頼してみませんか?
依頼する事で
少しでも不安(泣き寝入り)を少なくしませんか?
勿論
入居後の不具合事象に関する電話相談もOKですよ!
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y設計事務所」が お客様に提供させて頂く
詳細な住宅診断とは、
ただ単に不具合事象の有無を調査するのではなく、
もし不具合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不具合事象が無い事で安心。
納得とは、不具合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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