2024/05/31
Y&Y設計事務所は
住宅診断で幸せな暮らしを応援します!
今回は、<外壁通気の省略要件がクリア出来るのか?>についてお話をします。
今日のお話は
「外壁通気構法」の省略要件のお話です。
当社の
外壁サイディング仕上げの建物の住宅診断では
「外壁通気構法」に重点を置いて
住宅診断を実施しています。
何故ならば
木造住宅の耐久性能に
物理的に欠かせない構法と考えているからです。
今からのお話は
外壁サイディング仕上げをしている
住宅に限定してのお話です。
ただし
最初にお話しておきますが
「外壁通気構法」を実施していなくても
建築基準法違反にはなりません。
木造住宅に於いて
建築基準法以外にも
外壁通気に関して色々な規定が有ります。
例えば
①住宅瑕疵保険に加入する場合
②外壁防火構造の仕様規定
③日本窯業外装材協会の標準工法
等々には
「外壁通気」で施工する様に記載されています。
この事は
以前のブログでも何回か記載しています。
この事を
念頭に置いて貰ってからお話をします。
下記資料①を見て下さい。
これは
通気層を省略できる要件が
右側のa~fをクリアすれば省略できます。
その内の「e」を見て下さい。
e.透湿抵抗比が
規定の値以上である場合と記載しています。
上記資料①の右下の
5~7地域の外壁の場合の
数値を見ると「2」と書かれています。
つまり
外壁の透湿抵抗比の計算の結果が
「2」以上であれば良いという事です。
下記資料②は
それを計算した結果の資料になります。
これは
JFEロックファイバーの
ロックウールを使用した場合の計算結果です。
計算結果の
透湿抵抗比が「4.47」になっています。
つまり
通気層が省略できる透湿抵抗比の値が
「2」<「4.47」となりましので
外壁通気層の省略が出来る要件を
クリアした事になります。
袋入りの繊維系断熱材の場合は
室内側の
断熱材付属防湿フィルム厚さは
15μm以上になっていますので
計算上では
外壁通気が省略できます。
ただし
下記資料③の赤線部分の様に
積極的に推奨するのではなく
あくまでも
部分的対応や断熱壁体の設計の自由度を向上する為の
措置の範囲と書かれています。
今までの住宅診断に於いての
外壁通気見切り設置未済の指摘を挙げて
工務店が
この計算式を基にして
規定違反では無いと根拠を示して
反論した工務店や現場監督はいません。
ただ単に
その場凌ぎ(苦し紛れ)の
外壁通気は何処そこに逃げるから
問題無いと言い張るぐらいでしたね!
今回の
外壁通気の省略方法を知っていて
工務店が
透湿抵抗比の計算結果を挙げて
クリアしていると言う反論は有りません。
つまりただ単に
外壁通気見切りの設置忘れという事です!
今日の纏めとして
透湿抵抗比の計算をすれば
恐らくどの新築分譲住宅も
6地域で有ればクリアするでしょうが
新築分譲住宅を考えている方は
住宅の耐久性能が落ちる事は事実ですので
売主と
どの様に落としどころを見つけるかですね!
注文住宅を考えている方は
必ず「外壁通気構法」を完結する様に依頼しましょう!
という事で
今日のお話は
参考になったでしょうか?
Y&Y設計事務所は
「住宅診断」を実施して
沢山の不具合事象を見ていますので
これらの
不具合事象を少しでも減少させる為に
売主側の「建物状況調査報告書」に対しては
「セカンドオピニオン」は必須!
既存住宅の場合は
「住宅診断」は必須ですよ!
注文住宅の場合は
「新築各工程検査」や
「プラン思い込み図面チェック」を
費用対効果の事も考えて依頼してみませんか?
依頼する事で
家族全員の幸せな暮らしを実現させませんか?
勿論
設計事務所として
住宅の設計相談もOKですよ!
毎日ブログを更新していますので
住宅の購入を考えている人は
他のブログも見て下さいね!
今回は、これで終わります。
昨日のウォーキング
距離11.8km 15,739歩
トータル263日目(休んだ16日間含む)
総距離2,405.4km
総歩数3,180,981歩