2016/12/01
<<中古住宅ホームインスペクション瑕疵事象として>>
●築12年木造住宅
ここの「瑕疵事象シリーズ」に記載する瑕疵事象は、購入前に「ホームインスペクション」をしなかった場合は、気付かずにその家を購入して住んでいた事になります。
住宅を購入する前に、必ずホームインスペクション(住宅診断)をしましょう!
瑕疵が分かれば、それに合った補修・補強工事をする事で安心して住めます。
◆事 象
主に外壁北面にカビが発生している。
◆原 因
この建物は、外壁がラスモルタル仕上げで、外壁通気工法では有りません。
原因として考えられる事は、
冬の時期、建物内の温度が外部より高く、夜間に屋外の気温が急激に下がる為に、外壁モルタルの裏側(防水紙の外側)に結露が発生し、その結露が外壁表面に染み出て、カビが発生したと思われます。
上の写真の様に断熱材の施工が悪い所には、外壁にカビは発生していません。
外壁サイディング材も同様に、外壁通気が正しく施工されていない場合(外壁の下部水切り部分の通気入口が有っても、通気の出口を塞いでいる建物が、新築でも確認されています。)にも同じ現象が起きます。
◆注意事項
新築住宅は瑕疵保険に加入していますが、加入条件の項目に、「外壁通気工法」が有ります。
しかし、多くの新築住宅、特に外壁がサイディング工法の場合、通気の入口部分は有りますが、通気の出口部分が有りません。有ったとしても一部分です。
つまり、通気の出口部分が無ければ、この建物は「瑕疵住宅」です。
何故、この様な事が多いかと言いますと、瑕疵保険の検査時に、まだ外壁通気部分の施工が出来ていません。
検査員は、現場監督が提出するチェックシートを確認をして、工務店が施工する事を前提にして、検査員が善意で合格を出している為です。
(残念ですが、これが事実です。)
私達ホームインスペクターの中で、新築工事の住宅診断で「外壁通気」に関して問題提起をしている人は、残念ながら私ぐらいでしょう!
今回は、ここで終わります。
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