2016/11/26
国土交通省のホームページに記載されている「現在行われているインスペクションについて」~既存住宅売買瑕疵保険の検査~ を私なりに解説します。
既存住宅売買瑕疵保険の検査は、この既存住宅インスペクション・ガイドラインに沿って(ほぼそのままの内容で)、各瑕疵保険検査法人が独自の検査内容を作成しています。
下記のPDFをご覧下さい。(それぞれの画面をクイックするとハッキリと画面が見えるようになります。)
最初は、一つ一つ解説していこうと思いましたが、赤線及び矢印部分を読んで頂いたら分かって頂けると思いましたので、細かな解説はしません。特に知って頂きたい所と、実際の瑕疵保険の内容を勘違いさせる部分が有りますので、そこを簡単に説明します。
①PDF上の中の画像を見て頂きたい。
二番目に赤ラインをしている内容が既存住宅売買瑕疵保険の内容です。
つまり、瑕疵保険の業務(検査)の実施内容として必要十分なものを示すものではなく、適正な業務(検査)の実施となるよう、共通して実施(検査)する事が望ましいと考えられる最小限の内容(検査内容)が、ほぼ瑕疵保険法人の既存住宅売買瑕疵保険の内容です。
②PDF上の右の画像を見て頂きたい。
基礎の検査対象とする劣化事象等には、コンクリートに幅0.5mm~ の様に数値を示していますが、矢印が有る赤ラインの所には、外壁に対してのひび割れに対する数値が示されていません。曖昧になっています。
③PDF上の左の画像を見て頂きたい。
例えば、赤ラインの所の「瑕疵が発見された場合の修補費用」が保険金の支払対象になっていますが、
実際の瑕疵保険では、
強調<<<瑕疵が発見されただけでは保険金は支払われません。>>>強調
その瑕疵が原因で二次被害が発生し、修補費用が免責金額以上且つ、保険法人の調査で認めた場合のみに保険金が支払われるのです。
住宅購入者は、ここで初めて「何の為の瑕疵保険なの?」と気付く事になります。
私のブログに何回も紹介していますが、住宅購入後に基礎の立上りに3.0mmのクラックが見つかっても、そのクラックによって引き起こされた二次被害が免責金額以上の金額でないと保険金は降りません。
まだ大変な事は、その二次被害が、そのクラックが原因で起きた事を証明しないと保険金は降りません。
④PDF上の中の画像を見て頂きたい。
赤ライン部分も、上記と同じ説明になります。
◆注意事項
買取再販業者の「瑕疵保険付き中古住宅」は、床下・小屋裏に入っての検査はほぼ100%行っていません。
瑕疵保険付き中古住宅だから安心だ、瑕疵が見つかれば、それを直す為の保険金が出ると簡単に考えて、住宅の購入をしないで下さい。
購入後、瑕疵が見つかっても、瑕疵を修補する為の保険金は出ません。
その瑕疵で免責金額以上の被害が出ない限りは、毎日不安を感じながら、その家で生活する事になります。
ですから、住宅購入する前に、私達ホームインスペクターにインスペクションを依頼して下さい。
中古住宅瑕疵保険に加入したいのであれば、私達がインスペクション(床下・小屋裏詳細検査を含む)した結果を元に、瑕疵保険に加入するかどうかを判断する事が、一番ベストな選択で、安心・納得して住宅が購入出来ます。
今回は、ここで終わります。
■広島県でホームインスペクション(住宅診断)を依頼するなら、ホームインスペクション(中古住宅瑕疵保険検査を含む)に対する考え方、診断実例をブログに記載している<<Y&Y住宅検査>>にお任せ下さい!